ファイルの存在日時をクラウドで証明、セイコー「かんたん時刻認証」


「かんたん時刻認証(仮称)」で作成した、存在証明結果ファイル

 セイコープレシジョン株式会社は今秋より、デジタルコンテンツの存在日時証明サービス「かんたん時刻認証(仮称)」を提供すると発表した。ブラウザーからファイル(コンテンツ)を指定するだけで、そのファイルがその時点で存在していたことを証明できる。27日からは一部機能の先行無償公開がスタートしており、所属団体名を登録すれば個人ユーザーでも利用できる。

 現在、文書コンテンツの作成日時を証明するには、公証役場を利用するか、あるいは専用ソフトを導入するのが一般的だが、「かんたん時刻認証」はブラウザーから手軽に利用できるクラウド型サービスてして提供するのが特徴。存在日時証明結果もAdobe Readerで容易に閲覧できる。

 仕組みとしては、ファイル原本でなく、ファイルをもとに作成したハッシュ値のみが同サービスに送信される。このため、外部に開示すること自体できない企業機密データなどにも利用できるとしている。

 セイコープレシジョンでは「かんたん時刻認証」の用途として、未公表の実験・研究データやアイデアがいつ作られたかの証明、インターネット上に公開したコンテンツの派生物が創られた際のオリジナリティ証明などを想定している。

 先行無償サービスの提供は12月までの予定。また、プレスリリースのページでは、実際にプレスリリース文書に対して付与された存在証明結果ファイル(PDF形式)も公開中。


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(森田 秀一)

2010/7/30 15:15