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携帯フィルタリング解除の「理由書」保護者に提出義務化、auが全国で導入


フィルタリングサービス不要申出書

 KDDI株式会社と沖縄セルラー電話株式会社は、au携帯電話のサービスにおいて、「フィルタリングサービス不要申出書」を8月9日より導入すると発表した。20歳未満が使う携帯電話においてフィルタリングサービスを利用しない場合、不要な理由などを記載した書類を保護者に必ず提出させる。

 フィルタリングが不要な理由は、「1.青少年本人が仕事をしており、加入すると仕事上著しい支障が出るため」「2.青少年本人が障がい、病気により、加入すると生活上著しい支障が出るため」「3.有害情報を閲覧等することがないよう、申出者(保護者)が青少年本人による利用状況を把握するため」から選択する。また、書面には、フィルタリングサービスを利用しないことで青少年が有害な情報に接する可能性があることなどの説明もあらめて記載されており、保護者は、これを確認した上でフィルタリングが不要であることをKDDIに申し出るかたちになる。

 対象となるのは、契約者または利用者が20歳未満で、新規加入の際にフィルタリングサービスの「EZ安心アクセスサービス」「EZweb利用制限」に申し込まない場合と、同じく既存加入者が利用中の同サービスを解除したい場合。

 携帯フィルタリングサービスを使わない場合に「理由書」を提出させるという制度は、すでに自治体が条例で規定している地域がある。18歳未満の利用者を対象として、兵庫県が「少年愛護条例」において導入済みのほか、埼玉県でも同様の規定を盛り込んだ青少年健全育成条例の改正案が可決・成立しており、10月から施行されることになっている。また、神奈川県でも同様の動きがあるほか、最近では京都府が青少年健全育成条例の改正により盛り込む考えで、現在、改正案について8月20日までパブリックコメントを募集している。

 東京都でも、青少年健全育成条例の改正により10月からの導入を予定していたが、アニメや漫画などに描かれた“非実在青少年”規制が問題視されたことで廃案となった。

 いずれの自治体でも、案の段階のものを含め、今回auが示しているのと同じような3つの理由から選ぶかたち。フィルタリング解除の申し出を認める理由を限定することで、保護者が子どもからせがまれるままにフィルタリングを解除してしまうことを抑制する狙いがある。事実上は、auの例でいうと選択肢の3番を選ぶことで解除の理由が認められることになりそうだが、保護者はそれを理由として提出した以上は、ログサービスを利用するなどして子どもの携帯インターネット利用状況を把握する責務を負うことになる。

 auでは今回、こうした取り組みを全国で導入することになる。ただし、条例などによる定めがある地域においては条例などに準じた運用を行うとしている。


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(永沢 茂)

2010/7/30 18:55