DTIのメールサービスで3日夜から障害、6日夕方時点も復旧作業中


DTIのトップページ(6日17時現在)

 株式会社ドリーム・トレイン・インターネット(DTI)のメールサービスにおいて、9月3日夜から長時間にわたり障害が発生している。ユーザーがメールを送受信できないといった状態は抜け出したようだが、その間に滞留したメールの配送遅延は6日午後になってもまだ続いている状況だ。なお、障害によるメールの紛失はないと説明している。

 DTIによると、障害は3日18時50分ごろ、「物理サーバーの再起動に起因して、自動再構成処理で複数のサーバー群に負荷が高い状況が発生」したことがきっかけ。「Cloud Mail」においてメールの送受信ができない、ウェブメールサービスの「MyMail」がご利用できないといった状況になったという。この障害の間、メールの配送遅延が発生したほか、ID・パスワードによる認証に失敗するなどログインが行えなくなったユーザーもいたようだ。

 DTIでは、翌4日9時までにまず認証環境を復旧。その後、障害中に滞留していたメールを半日~1日程度かけて順次配送することとした。記事執筆時点の最新情報では、6日15時時点で、新着メールの遅延は解消しつつあるものの、滞留していたメールの19%の再配送がまだ残っている。

 最終的な復旧完了のめどについて具体的な日時は示していないが、復旧作業を最優先に進めているとしており、DTIのトップページなどで逐次、進ちょく状況を報告していくという。

 DTIではメールサービスを6月以降、一部のドメインのユーザーから段階的にCloud Mailの新システムに切り替えている途中だが、これまでに何度か、サーバーへの高負荷により旧サーバーからのデータ移行作業に遅延が発生していた。

 今回の障害の前日の9月2日にも、同日移行予定のユーザーの一部で作業の遅延が発生し、メールの送受信ができない場合があったという(翌3日に移行作業は完了)。

 DTIによると、今回の長時間障害とCloud Mail移行作業との因果関係については究明中。今のところ、サーバー再起動に起因する高負荷により当初影響を受けたのが、Cloud Mail移行後のユーザーの一部で、DTI会員全体の11%程度だったということがわかっているという。最終的に影響が及んだユーザーのドメインの範囲なども調査中だとしている。


関連情報


(永沢 茂)

2010/9/6 17:28