ペニーオークションのトラブルが急増、国民生活センターが注意喚起
一般的なネットオークションの仕組み(上)とペニーオークションの仕組み(下) |
国民生活センターは24日、インターネット上で電化製品やブランド品などが格安で出品される、いわゆる「ペニーオークション」に関するトラブルが急増しているとして注意喚起した。
ペニーオークションとはネットオークションの一種。一般のネットオークションであれば、入札には費用がかからず落札者だけが商品代金を支払うが、ペニーオークションの場合は、落札しなくとも入札するたびに手数料を支払う点が特徴。
ペニーオークションの入札手数料は50~75円程度。入札にあたっては「ポイント」や「コイン」などと呼ばれる、サイト内のみで使用可能な通貨をあらかじめクレジットカード決済で購入するケースが多く、購入済みの通貨は未使用でも大半は返金できないという。
国民生活センターによれば、オークション開始価格が0円など破格の安さの商品につられてサービスの仕組みを理解せずに利用し、「こんなに手数料がかかるとは思わなかった」といった相談が寄せられているという。
相談は2009年11月から寄せられ始め、急増傾向にあるといい、2010年12月までに192件となっている。年代別では30代が65件と最も多く、次いで40代が54件、20代が22件、50代が19件。平均契約金額は約4万2000円だった。
主な相談事例としては、「落札できず、入札用のコイン15万円分を使ってしまった。支払わなければならないか」「落札できたと思ったら別の人が入札するなど、あまりに納得できない点が多い。サクラや成りすましがいるのでは」といったものがある。
国民生活センターは、「落札者以外は入札手数料分だけ損をする仕組み」と指摘。落札できない場合は高額な手数料のみを支払うリスクがあり、落札しても入札手数料を含めると市場価格を上回ることもあるとして、慎重な利用を呼びかけている。
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(増田 覚)
2011/1/25 12:10
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