iPad用の直感的な3D地図アプリ、ヤフーとゼンリン子会社が開発


 ヤフー株式会社と株式会社ジオ技術研究所は22日、iPad用の新しい3D地図アプリを開発したと発表した。東京ビッグサイトで24日まで開催される「第19回3D&バーチャルリアリティ展」にベータ版を参考出展する。

 ジオ技術研究所が開発した広域3次元地図「Pegasus eye Map」と、Yahoo! JAPANが保有する路線情報やグルメ、画像検索をマッシュアップした。インターフェイス面では、広域から狭域、さらに人の目線に近い水平視点まで、画面が途切れることなく、上空から地上へスムーズに移動できるという。また、指でなぞってルート入力することで、なぞったルート周辺の店舗リストや写真リストを表示するなど、直感的なタッチインターフェイスを備える。

 「従来の地図では表現が難しかった建物の色や形、街並みの雰囲気、道路の詳細状況を把握することが可能」と説明。今後、掲載する情報の追加やユーザーインターフェイスの研究を進め、実用サービス化を目指す。

 ジオ技術研究所は、ゼンリンの連結子会社。高精細3次元デジタル地図の研究・開発を行っている。Pegasus eye Mapは「デバイスを選ばない広域3次元デジタル地図」がコンセプト。3次元データを2次元に変換する技術により、2次元地図を表示できるデバイスであれば、3次元デジタル地図の描画が可能になるという。これにより、従来2次元地図で行ってきたサービスを、手軽に3次元デジタル地図に導入できるとしている。

 ジオ技術研究所ではこのほか、ナビゲーション向けに特化し、ロースペックデバイスでも高精細3次元デジタル地図をリアルタイムにレンダリングできるミドルウェア「GAREM」を開発したことも発表している。


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(永沢 茂)

2011/6/23 13:22