IE6のシェア減少なるか? 11月25日金曜日は“両親のブラウザーを更新する日”
11月25日の金曜日は、あなたの両親のウェブブラウザーを最新バージョンにアップデートしよう――。米国の感謝祭の時期に合わせ、米Microsoftなどが呼び掛けた。
感謝祭の翌日の金曜日は“ブラックフライデー”とも呼ばれ、米国のクリスマス商戦がスタートする日に当たるが、休暇で実家に帰って家族と過ごす人も多いことから、この日を“両親のブラウザーをアップデートする日”にしてはどうかというわけだ。米「The Atlantic」誌のウェブサイトで、同誌シニアエディターのAlexis Madrigal氏が22日付の投稿記事で提唱したものだ。
Internet Explorer 6(IE6)などの旧式ブラウザーに対しては、GoogleやYouTube、Facebookなどの大手サイトがサポートを打ち切っているほか、使い続けることでセキュリティ上の問題も指摘されている背景がある。
Madrigal氏のコラムを受けてMicrosoftでも、23日付のIEチーム公式ブログにおいて“両親のブラウザーをアップデートする日”を紹介。両親のPCのブラウザーがまだIE6やIE7のままになっているのを見つけたら、Windows XPであればIE8へ、Windows 7/VistaであればIE9にアップデートすることを勧めている。あわせて、“あなたの両親のブラウザーをアップデートすべき瞬間トップ10”もまとめている。
The Internet Explorer 6 Countdown |
さらに英セキュリティベンダーのSophosの公式ブログでも“両親のブラウザーをアップデートする日”について言及している。Microsoftが3月に開設したウェブサイト「The Internet Explorer 6 Countdown」で表示されている統計データ(NetApplicationsによる10月31日時点の調査結果)から、IE6が世界でまだ7.9%のシェアがあると説明。それが、あたなの両親や祖父母の可能性があるかもしれないとしている。ただしSophosでは、アップデート先は必ずしもIE8やIE9である必要はないとの考えを示しており、好きなブラウザーをインストールするいい機会ではないかという。
なお、IE6のシェアの国別の内訳を見ると、その半数が中国で占められている。米国に限ればIE6のシェアは1.3%にまで下がっているため、仮にブラックフライデーにこれがアップデートされたとしても、世界にはまだ多くのIE6が残ることになる。
また、日本でのIE6のシェアは6.8%となっている。今回の“両親のブラウザーをアップデートする日”は米国の感謝祭に合わせたキャンペーンだったため日本では意味をなさないが、さしずめ盆と正月あたりには日本でも同様の展開があってもおかしくはなさそうだ。
日本マイクロソフトでは国内において、とりわけIE6の撲滅を掲げた呼び掛けを行っているわけではないが、最新のPCと最新のブラウザーがユーザーエクスペリエンスを向上させるとの考えから、やはりIE9などのモダンブラウザーをアピールしていくとしている。
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(永沢 茂)
2011/11/25 15:39
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