Apple、第3世代の「新しいiPad」発表、Retinaディスプレイ搭載、4Gモデルも


 米Appleは7日、タブレット端末「iPad」の新モデルを発表した。うわさされていた「iPad 3」のような名称は付けられておらず、第3世代の「新しいiPad(The new iPad)」と言っている。高精細なRetinaディスプレイや、5メガピクセルのiSightカメラを搭載したのが特徴。

 日本のアップルのサイトでは8日より、Wi-Fiモデルの予約を受け付けている(発送は16日)。価格は、16GBが4万2800円、32GBが5万800円、64GBが5万8800円。このほか、LTEなどに対応したWi-Fi+4Gモデルも発表されている。

新しいiPad(The new iPad)

 「新しいiPad」に搭載したRetinaディスプレイは、サイズが9.7インチで、解像度は2048×1536ピクセル。iPad 2の4倍となる310万ピクセルとなり、彩度も44%向上したとしている。プロセッサーはAppleのデュアルコア「A5X」だが、グラフィックスはクアッドコアで、「A5」からグラフィックス性能が2倍に向上しているという。

 背面カメラは、5メガピクセルのiSightカメラ。オートフォーカスで、最大10人の顔のピントや露出を自動調節する顔検出機能を搭載する。1080pのフルHD、最大30fpsの動画も撮影可能になった。動画では手ブレ補正機能も備える。前面には、VGA画質/最大30fpsのFaceTimeカメラを備える。

 OSはiOS 5.1。ワイヤレス通信機能は、IEEE 802.11n/a/g/bの無線LANとBluetooth 4.0。本体サイズは241.2×185.7×9.4mm(縦×横×厚さ)、重量が652g(Wi-Fiモデル)または662g(Wi-Fi+4Gモデル)。内蔵リチウムポリマーバッテリーの駆動時間は、Wi-Fiでのインターネット利用、動画再生、オーディオ再生で最大10時間(携帯ネットワーク利用時は最大9時間)。本体カラーはホワイトとブラックがある。

 Wi-Fi+4Gモデルは、ワイヤレス通信機能として、無線LANなどに加え、下り最大21.1MbpsのHSPA+や最大42MbpsのDC-HSDPAなどに対応。日本での対応キャリアは現在、ソフトバンクモバイルがアナウンスされている。価格は、16GBが5万3800円、32GBが6万1800円、64GBが6万9800円。

 「4G」ということでLTEにも対応したわけだが、アップルの日本語サイトのスペックページでは通信機能にLTEは含まれていない。LTEに対応しているのは現在、北米のみとなっており、キャリアはAT&TとVerizonがアナウンスされている。

 なお、Wi-Fi+4Gモデルでは、キャリアが対応していれば最大5台のデバイスをWi-Fi、Bluetooth、USB経由でテザリングできる「パーソナルホットスポット機能」があるが、残念ながら日本を含む一部の国では利用できないとしている。

 新モデルを発売する一方で、従来モデル「iPad 2」も値下げして販売を継続すする。16GBのみとなるが、Wi-Fiモデルが3万4800円、Wi-Fi+3Gモデルが4万5800円。


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(永沢 茂)

2012/3/8 10:00