ユビキタスが「DTCP+」対応の開発キット提供開始、DTCP-IPを宅外にも拡大


 株式会社ユビキタスは8日、DTCP-IP対応デバイス開発キット「Ubiquitous DTCP-IP」について、「DTCP+」に対応するソフトウェアライブラリを追加し、機器メーカーなどへ提供を開始すると発表した。

 DTCP+は、デジタル放送番組など著作権保護が施されたコンテンツを伝送するための技術規格「DTCP-IP(Digital Transmission Content Protection over Internet Protocol)」のバージョン1.4のこと。従来のDTCP-IPでは、対応機器で録画したデジタル放送番組などのコンテンツを、宅内LANなどホームネットワーク内の対応機器間に限定して、テレビやPCからストリーミング視聴したり、NASへムーブすることができた。それがDTCP+では、インターネットを介し、スマートフォンやタブレット端末、車載用AVシステムなど、宅外のデバイスからも利用可能になるという。

 DTCP+ではまた、CMI(Content Management Information)にも対応したことより、アプリケーションがコンテンツ管理をより柔軟に行えるようになり、「ダビング10」の実装をより簡単に行えるようになるとしている。

 ユビキタスのUbiquitous DTCP-IPでは、DTCP-IP対応のソフトウェア開発キット(SDK)とソフトウェアライブラリを提供している。AV機器メーカーなどがこれを利用することで、DTCP+対応のメディアプレーヤーやメディアサーバーを短期間で開発できる。

 ユビキタスでは、「DTCP+ソリューションが加わることで、ホームネットワークという従来の枠を超え、場所による制約の無いマルチスクリーン環境での高品質なエンターテインメント体験を実現する機器への実装ビジネスが大きく拡大する」としている。

 なお、5月9日から11日まで東京ビッグサイトで開催されるイベント「第15回組込みシステム開発技術展」にユビキタスも出展。同社ブースでDTCP+に対応したUbiquitous DTCP-IPを展示する。


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(永沢 茂)

2012/5/9 06:00