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中高生のファイル共有ソフト利用が増加、ACCS「積極的に啓発していく」


 コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は4日、2011年11月に実施したファイル共有ソフトに関するアンケート調査の結果を公表した。中学生・高校生のファイル共有ソフトの利用が増加に転じたことがわかったという。

 調査は、高校生を除く中学卒業以上の年齢の「一般消費者」(5万650人)および「中学生・高校生」(5643人)に対象を分けて、インターネット経由で実施したもの。

 それによれば、ファイル共有ソフトを2010年10月以降に利用した「現在利用者」の割合は、一般消費者が4.7%、中学生・高校生が7.7%。前年の調査では一般消費者と中学生・高校生がどちらも5.8%だった。

最も多く利用されているファイル共有ソフトは「Winny・Winnyp」

 一般消費者が主に利用しているファイル共有ソフトは、「Winny・Winnyp」が34.8%で最も多く、以下は「Cabos」が18.1%、「BitComet・BitTorrent・μTorrent」が18.0%、「Share」が10.7%、「Limewire」が7.2%と続いた。

 中学生・高校生が主に利用しているファイル共有ソフトは、「Winny・Winnyp」が44.2%、「BitComet・BitTorrent・μTorrent」が16.2%、「Cabos」が12.8%、「Share」が6.3%、「Limewire」が4.8%の順。

 現在利用者のうち、一般消費者がダウンロード経験のあるジャンル別の内訳としては、「日本のテレビ番組」が52.5%、「音楽(テレビ番組以外)」が41.5%、「映画・劇場用アニメ」が26.2%、「アダルト関連」が19.0%、「海外のテレビ番組」が15.5%、「マンガ・コミック・書籍・画像」が10.1%、「ソフトウェア」が10.0%。

 中学生・高校生では、「日本のテレビ番組」が68.1%、「音楽(テレビ番組以外)」が37.0%、「ソフトウェア」が11.7%、「マンガ・コミック・書籍・画像」が8.8%、「映画・劇場用アニメ」が8.5%、「海外のテレビ番組」が8.0%、「アダルト関連」が6.0%だった。

ファイル共有ソフトの仕組みを理解しない中高生が半数近く

 現在利用者のうち、ファイル共有(アップロード)したことがあると答えた割合は、一般消費者が39.8%、中学生・高校生が30.8%と、3割を上回った。その一方、「共有機能についてよくわからない」は、一般利用者が6.2%だったが、中学生・高校生では21.7%もいた。

 また、ファイル共有ソフトの多くは、設定を変更しなければダウンロードしたファイルがそのまま共有(アップロード)されるという仕組みについて、「知っていた」と答えた割合は、一般消費者が62.0%、中学生・高校生が36.8%。一方、「知らなかった」は、一般消費者が33.5%、中学生・高校生が48.4%だった。

 ファイル共有ソフトでアップロードする目的としては、一般消費者の54.6%が「ダウンロードしたファイルがそのまま共有されるから」と回答。このほか、「共有はファイル共有ソフトを利用する上でのマナーだと思うから」が24.2%、「好きなテレビ番組を他の人にも見てもらいたいから」が12.2%、「共有していないとダウンロードがしにくいから」が8.3%だった。

 中学生・高校生でも「ダウンロードしたファイルがそのまま共有されるから」が58.3%と圧倒的に多かった。以下、大きく差があって「好きな音楽を広めたい」が14.8%、「共有はファイル共有ソフトを利用する上でのマナーだと思うから」が13.9%、「好きなテレビ番組を広めたい」が13.0%と僅差で続いた。

 現在利用者で今後も利用したいと回答した人は、一般消費者では66.0%(「とても利用したい」19.4%、「まあ利用したい」46.6%)と半数を超えた。中学生・高校生では27.0%(「とても利用したい」12.0%、「まあ利用したい」15.0%)だった。

 ACCSによれば、ファイル共有ソフトの利用は2008年度の調査をピークに減少傾向にあったという。中学生・高校生の利用が増加に転じたことについては「深刻に受け止めている」とコメント。若年層はファイル共有ソフトの仕組みを理解しないで使用している傾向があるといい、ACCSではこれまで以上に積極的な啓発活動を行うとしている。


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(増田 覚)

2012/5/25 13:32