IPA、約6万字を収録した「IPAmj明朝フォント」の体験サイトを公開


 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は4日、人名に使われる漢字など約6万字を収録した文字フォント「IPAmj明朝フォント」を体験できる実験サイト「漢字に触れてみよう -文字情報基盤プロモーションサイト-」を公開した。

漢字に触れてみよう -文字情報基盤プロモーションサイト-漢字検索画面の例

 IPAでは、2010年度の経済産業省委託事業「文字情報基盤構築に関する研究開発事業」において、行政機関の情報システムで人名などの漢字を効率的に扱う基盤のあり方について検討するとともに、約6万字の漢字を収録し、共通基盤として利用可能な「IPAmj明朝フォント」を作成した。

 2011年度以降は、内閣官房情報通信技術(IT)担当室、経済産業省とともに文字情報基盤推進委員会を設置し、文字情報基盤の実運用に向けた環境整備を進めており、この一環として6万文字の漢字を気軽に体験できる実験サイトを公開した。

 実験サイトでは、多様な異字体から必要な文字を選び出して入力するための入力補助技術や、多様な文字を正確に表示・印字する出力技術などをサイト側で実現しており、多様な人名漢字の世界を手軽に体験することが可能。模擬的な文書作成(名簿、名刺、電子申請書類)が体験できるほか、文字当てなどの簡単なゲームにより文字の多様性に触れられるコンテンツも用意した。

 IPAでは、今回の実験サイトを構築・運用すること自体が、6万文字に対応する伝送方式やコピー&ペースト機能などについての技術的検証も兼ねており、得られた知見は今後の技術開発や標準の参考となるよう公開する予定としている。


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(三柳 英樹)

2012/6/4 12:27