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角川グループ、全作品を「Google図書館プロジェクト」の対象外に

 株式会社角川グループホールディングスは13日、傘下の出版社が発行する全作品を「Google図書館プロジェクト(Google Library Project)」の対象から外すことでGoogleと合意し、そのための作業を開始したと発表した。

 Google図書館プロジェクトは、Googleが提携した各国の大学図書館や公立図書館の蔵書をデジタル化して「Googleブックス」で検索可能にし、検索キーワードを含む文書の抜粋を閲覧できるようにするプロジェクト。

 角川グループでは、9月にサービス開始となったGoogleの電子書籍ストア「Google Playブックス」には著作者の了承を得ながらコンテンツを提供している。

 一方で、図書館プロジェクトについては、著作者や業界関係者から著作権上の指摘があり、Googleとの協議を重ねてきたと説明。その結果、Googleの「図書館プロジェクトの除外登録」の仕組みを利用して、角川グループで発売されているすべての紙の出版物を、図書館プロジェクトの対象外とする作業が開始された。これにより、既に図書館プロジェクトでデジタル化されたデータは、今後検索結果には表示されなくなる。

 角川グループでは今回の成果を踏まえ、引き続き著作者の権利を守りながら、より多くのタイトルを「Google Playブックス」でもユーザーに提供できることを期待するとしている。

(三柳 英樹)