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JAXA、小惑星探査機「はやぶさ」のAPI実験、大学生らがアプリ制作

 日本科学未来館(東京都江東区)で24日、「JAXA OPEN API 2013」の最終報告会が開催される。小惑星探査機「はやぶさ」が取得したデータをAPI経由で利用するアプリを大学生らが実験的に開発しており、その作品が発表されるほか、今後の宇宙データの利用について意見交換も行う予定だという。

 主催は、独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)と多摩美術大学、東京工科大学、株式会社電通で構成する「JAXA Open API Project Team」。JAXAでは宇宙や地球の膨大な観測データを保有・公開しているが、それをよりオープンにし、APIで利用できるようにすることで新たな利用機会を模索するのが同プロジェクトの狙い。特に今回の実験では、これまでは主に研究目的で利用されていた宇宙データについて「サイエンスだけではなく、クリエイティブの光をあてることで、新たな利用価値を生み出すことに挑戦する」としている。

 プロジェクトでは、今回の実験のためにはやぶさのAPIを構築。同探査機のミッションで得られた探査機の軌道情報や姿勢情報、小惑星「イトカワ」や惑星の軌道情報、イトカワの形状モデルなどを利用したウェブアプリやモバイルアプリの開発に、多摩美術大学と東京工科大学の学生が昨年12月中旬から取り組んでいた。制作した作品は、報告会が行われる24日のほか、30日・31日にも日本科学未来館で展示される。

 将来的には、JAXAが保有する情報を体系的に整理してAPIの形で一般公開できれば、ゲームやウェブサービス、アプリケーションで宇宙データを誰でも気軽に利用できるようになるとしている。

(永沢 茂)