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Facebook、ニュースフィード表示アルゴリズムについて今後はよりオープンに

~不透明なアルゴリズム批判に配慮

 米Facebookは6日、ニュースフィードに表示する記事を決定する方法について、今後はより多くの情報を提供すると発表。同時に、同日行われた、ニュースフィードで読み逃してしまった重要な記事を再表示するアップデートに関する情報を公開した。

 ニュースフィードにどの記事が表示されるかは、企業や広告主にとっては重要な問題だ。これまでFacebookがアルゴリズムを変更するたびに混乱が起こり、苦情の声が上がっていた。

 Facebookは「こうしたアップデートに関する意思疎通を改善してほしいという声がユーザーおよびページの所有者から寄せられていた」として、こうした要望に応え今後は「News Feed FYI」公式ブログで説明していくと発表。同日行われたニュースフィードアルゴリズムのアップデートについて、Facebookはブログで説明している。

 今回のアップデートは、ニュースフィードで未読の重要記事を再び上位に表示させるという内容だ。ユーザーが下までスクロールしなかったために読み逃してしまった記事は、たとえ昨日の記事でも、翌日にまたニュースフィードに表示されることになる。

 ここで再表示される重要記事は、「いいね!」やコメントの数で判断される。初期の実験データによれば、この変更によって、「いいね!」、コメント、シェア数について、友人のオーガニック記事では5%、ページ記事では8%の増加が見られたとしている。

 また、これまではニュースフィード表示記事の43%は閲覧されていなかった。しかし変更後は、読まれる記事の割合が70%にまで増加したという。

 なお、有料コンテンツの表示方法については、今回の変更は適用されない。

 Facebookは絶えずアルゴリズムをアップデートしており、時系列にただ記事を表示するだけでは意味がないと主張してきた。Facebookはこれに関して、「我々のランキングは完璧ではない。しかし、我々のテストでは、ランク付けするのを止めて、時系列に投稿を表示するようになると、人々が読む記事の数、いいね!やコメントの数は減少する」として、批判があるとしても今後もアルゴリズムをアップデートしていくという姿勢を明確にした。

 アルゴリズムの変更はブラックボックス的要素が大きいため、Facebookに限らず、GoogleやBingなど影響力の大きいネットサービス提供企業であればどこでも批判にさらされている現状がある。Facebookの企業透明性を増す努力が、広告主に対して実を結ぶかどうかが注目される。

(青木 大我 taiga@scientist.com)