ニュース

特別装備のバスでワークショップなどを開催「Mozilla Busプロジェクト」

 Mozilla Japanは19日、オープンなものづくりのノウハウを伝える「Mozilla Factory」の取り組みの一環として、自家発電機や衛星ブロードバンドを搭載した“バス”により、出張ワークショップの開催や防災インフラの研究などを行うオープンプロジェクト「Mozilla Busプロジェクト」を開始した。

「Mozilla Bus」自家発電機や衛星ブロードバンドを搭載

 Mozilla Factoryは、オープンソースによるソフトウェア開発というMozillaが持つオープンなものづくりのノウハウを、他の分野や次の世代に伝えていくためのプロジェクト。2012年5月から活動を開始したが、さらに様々な場所でこの活動を進めていくための取り組みとして、「すべての人にウェブを届ける」をテーマとした、Mozilla Busプロジェクトを開始した。

 Mozilla Busプロジェクトの“バス”は、キャンピングカーをベースにして、IPSTARの衛星ブロードバンド車載局と自家用発電機を搭載し、様々な環境下でインターネットへの接続が可能。これを利用して、学校などでITの知識をベースにした体験型ワークショップを開催する。

 また、災害時などにはバスを防災インフラとして利用することも想定しており、防災とウェブの研究や、教育コンテンツの研究など、バスを利用した各種の研究や実験を行う。研究成果はオープンな形で共有し、再利用できるようにする。

出張ワークショップなどを開催する
プロジェクトの目的

 Mozilla Japan代表理事の瀧田佐登子氏は、「Mozilla Factoryを昨年春に立ち上げ、Mozilla Japanのオフィスにもそのためのスペースを作ったが、ここまで来ることができる人は限られている。テレビ番組でやっている“キッチンワゴン”のように、“ITバス”が現地に行ければいいなと考えていた」と経緯を説明。プロジェクトにメンターとして参加する慶応義塾大学環境情報学部長の村井純氏は、「バスが災害時にはライフラインになるというのも画期的な点。こういうものは普段から使っていないと、いざという時に役に立たない」とコメントした。

 プロジェクトメンターには、瀧田氏と村井氏のほか、慶応義塾大学環境情報学部の田中浩也准教授、筧康明准教授、大木聖子准教授、国立天文台の大江将史氏、OpenStreetMap Foundation Japanの古橋大地氏などが参加する。

(左から)国立天文台の大江将史氏、Mozilla Japan代表理事の瀧田佐登子氏、慶応義塾大学環境情報学部長の村井純氏
プロジェクト概要

 現時点では、バスの中には3Dプリンターが設置されているが、他にどのような装置や設備を設置していくかといった点は、今後運用しながら決めていくという。滝田氏は、「これからみなさんと一緒に運用・活用して、バスの価値であるとか、試行錯誤しながらいろいろな可能性を見つけていきたい。まずは運用し始めて、だんだん形が決まってくる。どういうことができて、なにが足りないとか、そういうものが半年ぐらいで見えてくると思う」と語った。

 Mozilla Busプロジェクトの今後のスケジュールとしては、10月12日に宮城県で「みなみさんりく復興マップづくり」、10月14日~16日に岩手県で「第1回日本災害医療ロジスティク研修」、11月14日~16日に東京都で「G空間EXPO」に参加することを予定している。

屋根には衛星ブロードバンド車載局
“バス”の車内
3Dプリンターが設置されている
今後のスケジュール

(三柳 英樹)