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Gmailで2時間以上のメール遅延~ただし「ダウンはしていない」

 米Googleは24日、Gmailで約10時間にわたってメールの遅延が派生していた件について、利用者に謝罪した。

 Googleの説明によれば、メール遅延開始は太平洋時間9月23日午前5時54分(日本時間9月23日21時54分)で、ほぼ解決されたのは太平洋時間9月23日午後3時30分(日本時間9月24日午前7時30分)、完全に解決したのは日本時間9月24日午前11時だったとしている。

 71%のメールに遅延は発生せず、残り29%のメールに関しては、平均遅延時間(中間値)は2.6秒だった。しかしながら1.5%のメールは「2時間以上」遅延した。特にサイズの大きい添付ファイルのダウンロードでエラーが発生した。なおGoogleでは具体的なメール数、最大遅延時間、影響を受けた地域には触れていない。

 Googleは問題発生の原因をデュアルネットワークのトラブルと特定。2つの別々のネットワークパスが別々の理由で同時に停止し、メール配信容量が低下し、メールの渋滞が発生したと説明している。問題発生後数分以内にGoogleのGmailエンジニアリングチームが調査を始めたとしている。

 Gmail公式ブログの発表文の中で、Gmailサイト信頼性担当エンジニアリングマネジャーのSabrina Farmer氏は、「私たちはまず、お詫びしたいと思います。私たちは、Gmailが常に利用可能であり、常に高速であることにユーザーが依存していること、そして私たちが数時間もそれを提供できなかったことを認識しております」と述べた。

 しかし、一方で「この事態の最中でも、Gmailはともかくも利用可能でした。ユーザーはログインでき、配信されたメッセージを読んで、メールを送信し、他の機能にアクセスすることができました」との見解を示した。更に「この事態を含めてもなお、Gmailの可用性は99.9%をはるかに超えたままであり、私たちはそれを維持するつもりです!」と文章を結んだ。これは、GmailがGoogle Appsで締結しているSLA(サービスレベル合意)に記されているダウンタイムには当たらないと考えていることを表現した文言と思われる。

 Googleの説明とは別に、さまざまな場所で数時間のメッセージ遅延やメール表示の異常などがユーザーによって報告されているようだ。重要なメールが遅れて届いた可能性がありそうな場合には、念のため送信時間を確認しておいた方がよいかもしれない。

(青木 大我 taiga@scientist.com)