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KADOKAWAとドワンゴが経営統合、「株式会社KADOKAWA・DWANGO」設立へ

 株式会社KADOKAWAと株式会社ドワンゴは13日、両社が経営統合することで合意したと発表した。対等の精神に基づき、両社の完全親会社となる「株式会社KADOKAWA・DWANGO」を共同株式移転で設立するとしている。同日、それぞれ取締役会で決議した。統合会社は、両社の株主総会などの承認を経て10月1日に設立。代表取締役会長には現ドワンゴ代表取締役会長の川上量生氏、代表取締役社長には現KADOKAWA取締役相談役の佐藤辰男氏が就任する予定。

 経営統合により、「KADOKAWAの優れたコンテンツ編集力を活かし、ドワンゴのプラットフォーム上でUGCとして創出される多様なコンテンツをプレミアム化し、メディアミックスを含めたKADOKAWAの販売・流通施策を通じて、KADOKAWAにおけるコンテンツ販売事業を最大化する」としている。また、「KADOKAWAの情報取材・編集力とドワンゴのネットプラットフォームにおける情報展開力を生かし、他のマスメディアを補完するネット時代の新しいメディアを構築する」という。

 KADOKAWAとドワンゴはすでに2010年10月に業務提携、2011年5月に資本提携を行っており、KADOKAWAの書籍やコミック、映画、アニメ、情報誌、ゲームなどのコンテンツと、ドワンゴの動画サービス「niconico」やネットワーク技術との連携を進めてきた。さらに経営統合することにより、「デジタル化とインターネット技術が進展する中で、KADOKAWAの有するコンテンツおよびリアルプラットフォームとドワンゴの有する技術力およびネットプラットフォームを融合させ、ネット時代の新たなビジネスモデルとなる“世界に類のないコンテンツプラットフォーム”を確立することを目指す。また、中期的には“進化したメガコンテンツパブリッシャー”として、ネット時代の新たなメディアを築いていく」としている。

【追記 22:10】
 KADOKAWAとドワンゴでは14日17時より経営統合についての記者会見を実施し、「ニコニコ生放送」でも生中継した。会見の内容は、別記事「『若き経営者をようやく手にした』ドワンゴ・川上氏への期待を語る角川氏」を参照。

(永沢 茂)