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米Google、「ハングアウトボタン」を企業に売り込み

~顧客サポートや人事面接にも利用

Googleハングアウトボタン

 米GoogleがGoogleハングアウトの企業への売り込みを強化している。

 ワンクリックでGoogleハングアウトを開始できるGoogleハングアウトボタンを5月に公開した後、これを採用したアーリーパートナー企業を3日、公式ブログで紹介した。一般的な企業内コラボレーションだけでなく、カスタマーサポート、人事面接などにも利用され始めているという。

 紹介されているアーリーパートナー企業には、企業向けソフトウェアサービスとして注目されている企業が並ぶ。カスタマーサポートで有名なZendeskやFreshdesk、エンタープライズ向けソフトウェアサービスのZoho、コラボレーションサービスのSmartsheetやLucidchart、そのほかにもEsna、myERPが紹介された。

 ZendeskやFreshdeskでは、ハングアウトボタンによって即座にカスタマーサポートのテレビ電話に応じられる仕組みを構築したことや、Zohoが人事管理ソフトZoho Recruitで採用面接にハングアウトを利用している事例などが紹介されている。

 また、EsnaがSalesforce.com利用時に営業担当者がハングアウトをワンクリックで開始できるようにした事例も紹介されている。ただし、Salesforce.comがパートナー企業として明記されているわけではない。

 Salesforce.comは4月にモバイルカスタマーサポート用高機能ビデオチャットサービスを発表したばかり。ただGoogleハングアウトはこれより手軽に似たサービスを提供できるメリットがあるといえそうだ。Googleアカウントさえあれば、誰でもハングアウトボタンをタグ、HTML5、JavaScriptのいずれかをページに貼り付けるだけで、簡単に追加できる。これでユーザーはビデオ、音声、テキストから好きな方法でチャットできることになる。

 この分野では米Microsoftが先行しており、SkypeやLyncとMicrosoft Officeの統合を推進、Officeと合わせて企業や学校などで活用する提案を行っている。

 米Googleは後発となるが、2014年2月にも「Chromebox for Meetings」を発表。Googleハングアウトをハードウェアアプライアンスとして発売し、企業への売り込みを強めている。

(青木 大我 taiga@scientist.com)