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フリービット、東大大学院情報学環と次世代MVNOの実証実験を開始

 フリービット株式会社は6月30日、東京大学大学院情報学環と共同で次世代MVNOの実証実験を開始したことを発表した。

 共同研究では、東大大学院情報学環が開発した、通信基盤を構成する機能をプログラムにより継続的に変更可能にするプログラマブルネットワークノード「FLARE」を、MVNOの分野に応用。高度な付加価値サービスを動的に追加可能な、次世代のMVNOのビジネスモデルを検証する。

 特に、従来のMVNOに見られるような、低帯域・低価格のインターネット接続など、画一的サービスの価格競争からの脱却を目指し、コストを抑えながらも付加価値サービスをエンドユーザーの需要に応じて構成でき、継続投入が可能なビジネスモデルを検証するとしている。

 たとえば、アプリケーションの種別ごとやアプリケーションの使用状況に応じた通信速度の制御、異常通信を迅速に検知する高度なセキュリティ機能の提供などに、従来にはなかったきめ細やかなネットワークサービス創成のほか、ビッグデータによる高度なトラフィック制御技術を活用して従来型通信速度制限の解除を目指すなど、さまざまな共同開発に取り組む。

 実証実験では、国内でインターネットサービスが利用可能なスマートフォン(freebit mobile PandA次世代開発機)を実験参加者に無料で貸与。次世代MVNOのパイロットサービスが体験可能な実験を行う。実証実験期間は2014年6月15日~2015年3月31日。

 フリービットと東大大学院情報学環では、基盤技術の開発や、大学発のアイディアを迅速に商用化可能とするキャリアと大学の産学連携の仕組みの確立、次世代MVNOのあり方とマーケティング戦略の共同開発を検証。幅広く商用化するためのビジネスモデルの検討を積極的に進めるとしている。

(三柳 英樹)