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ブラザーが新プリンター17機種、年賀状アプリを提供、無線接続の強化も

 ブラザー工業株式会社は、インクジェットプリンター「PRIVIO(プリビオ)」の新製品17機種を9月下旬より発売する。

PRIVIO新イメージキャラクターの中村勘九郎氏(右)と中村七之助氏(左)

新型PRIVIOの強化ポイントは「画質」と「年賀状」

 PRIVIOは、A3用紙に対応するネオシリーズ、FAX・電話機能モデルを含むベーシックシリーズ、エントリーモデルのシンプルシリーズの3つのラインナップ。

 新型モデルのポイントとして、画質と年賀状を強化。ユーザーからの声にあった「色が薄い」「コントラストが弱い」の改善を図った。ネオシリーズには、黒および暗部の色の再現性を強化した「技ありインク」を採用し、印刷品質を向上した。また、画質向上を果たしつつ、低ランニングコストを維持している。

11モデル17機種を展開、FAX・電話機能を持つベーシックシリーズは、子機の有り無しで機種が分かれる
新PRIVIOの強化ポイントは「画質」と「年賀状」
新インク「技ありインク」で、黒および暗部の再現性を向上
色の再現領域が13%拡大し、メリハリのある写真を実現した

 スマートフォンで年賀状を作りたいという声に応えて、年賀状が作成できるスマートフォン/タブレットアプリ「Brother 年賀状プリント」を提供。「テンプレートを選ぶ」「写真を選ぶ」「プリントする」の3ステップで年賀状を作成できる。用意されているテンプレートは180種類以上で、そのまま利用できるものから、「写真いっぱいテンプレート」「マンガテンプレート」など、スマートフォンで撮影した写真をはめ込むテンプレートもある。

プリンターを購入する最大の理由は年賀状作成
年賀状作成に対するユーザーの声
スマートフォン/タブレット向けアプリ「Brother 年賀状プリント」を提供
180以上のデザインテンプレートがインプットされている
「Brother 年賀状プリント」起動画面
写真用テンプレートを使用し、タブレット内に保存されていた写真を適用

 スマートフォンのアドレス帳から宛先を登録して宛名面を作成できる「かんたん宛名作成」も利用できる。また、ADFやスキャナーで取り込んだ年賀状をスマートフォンに保存・整理が可能な「年賀状アルバム」を用意。年賀状は、ADF対応モデルでは一度に10枚、スキャナーモデルでは一度に4枚まで取り込むことができ、取り込んだ4枚は自動的に1枚ごとに分けられる。

 「Brother 年賀状プリント」は11月提供を予定しており、新モデル全機種で利用できるほか、2009年以降のWi-Fi対応モデルであれば既存のPRIVIOユーザーにも無料で提供される。

スマートフォン/タブレットのアドレスや新規入力で宛名目を作成できる「簡単宛名作成」
郵便番号を入力するだけで住所を補完入力するほか、アドレスから宛名面を作成できる
「年賀状アルバム」では、ADFやスキャナーで取り込んだ年賀状を保存・整理できる
ADFでは一度に最大10枚、スキャナーでは一度に最大4枚取り込める。スキャナーの場合、複数取り込んだ年賀状は自動で1枚ごとに分けられる

 また、全モデルWi-Fi接続に対応するほか、Wi-Fiルーター無しでPRIVIOと直接接続できる「Wi-Fi Direct」対応機種を従来の3モデルから7モデルに拡充。NFC接続対応モデルも2モデルから4モデルに拡充し、スマートフォン/タブレットとの連携を強化した。

Wi-Fi Direct対応機種が3モデルから7モデルに拡充
NFC対応機種が2モデルから4モデルに拡充
年賀状アプリとWi-Fi Directで「年賀状プリンターならブラザー」を訴求する
A3プリントに対応するネオシリーズの「MFC-J4720N」
NFCとWi-Fi Directに対応しており、スマートフォンやタブレットをかざすだけで直接通信できる
多目的トレイには年賀状50枚をセット可能。前面トレイの30枚と合わせて80枚のハガキを一度に印刷可能

2013年のプリンター市場で躍進

 記者発表会では、ブラザー販売株式会社代表取締役社長の片山俊介氏が登壇した。2013年度のインクジェットプリンター市場は、消費税増税前の駆け込み需要はあったものの、前年比97%と若干の落ち込みとなったが、ブラザーの出荷台数は前年比118%の伸びを記録。店舗や消費者にプリンター第3の選択肢として認知されてきたとした。

ブラザー販売株式会社代表取締役社長の片山俊介氏
プリンター第3の選択肢として認知されてきたという

 昨年の実績は、販売台数70万台弱、2013年度のインクジェットプリンターシェア13%強と、昨年の販売目標であった75万台、シェア15%は未達ではあったものの、同社取締役の三島勉氏は、昨年は非常に高い目標を設定したが、今年こそは年間販売目標75万台、シェア15%を達成すると意気込む。なお、2013年度12月単月のシェアは初めて10%を超え、今年度は13%を目標としている。

ブラザー販売株式会社取締役の三島勉氏
インクジェットプリンター市場が減少する中で、2割近く出荷台数が増加
今年の販売目標として75万台、インクジェットプリンターのシェアで15%を目指す

 また、PRIVIOの新イメージキャラクターとして、歌舞伎俳優の中村勘九郎氏と中村七之助氏の「中村ブラザー」を起用。歌舞伎の華やかなイメージで、PRIVIOの画質向上をアピールする。

新CMには歌舞伎俳優の中村勘九郎氏と中村七之助氏の「中村ブラザー」が出演する
新PRIVIOのキャッチフレーズは「ここまできたか、ブラザー!」

(山川 晶之)