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ネット書店利用者は続刊や目当ての本が明確な人、JADMAが“リアル書店”と“ネット書店”の利用状況を調査
(2015/1/26 19:15)
公益社団法人日本通信販売協会(JADMA)は、実際の書店である“リアル書店”と、インターネット通販の“ネット書店”における、書籍購入の利用実態調査を実施。26日に調査結果を公表した。調査対象は、直近1年で通販を利用したことがある男女1000人。
過去1年に書籍を購入したと回答した715人が利用した販売チャネル(本を購入した場所)は、「書店(リアル書店)」が最多で73.7%、続いて「ネット通販(電子書籍以外)」が44.8%。また、年代別では、40代の書店利用率が67.6%、ネット通販が57.7%と、9.9ポイントの差となり、全年代の中で最も差が縮まった。そのほか、60年代のネット通販利用率は39.6%で、10代の36.0%を上回った。
本をジャンル別に分けて、購入時に利用した販売チャネルを調査。書店の利用率が高い本は「ライトノベル」が77.4%と最多、続いて「小説/ノンフィクション」が76.0%、「雑誌」が75.6%。また、ネット通販では「コミックス」が59.7%と最多、続いて「趣味の本(鉄道の本、カメラの本、趣味の分野のものなど)」が56.1%、「小説/ノンフィクション」が53.7%となった。
本を特徴別に分けて、購入時に利用した販売チャネルを調査。書店の利用率が高い本の特徴は「ベストセラー」が74.2%と最多、続いて「初めて買う作家の本」が69.5%、「好きな作家の最新刊」が67.4%。また、ネット通販では「まとめ買いする本」が56.4%で最多、続いて「中古で買う本」が50.3%、「今読んでいる本の関連本」が45.7%となった。
JADMAでは、書店を利用する動機として、テレビや新聞、ネットなどの書評で見聞きした書籍や、書籍との新しい出会いを求めたり、好きな作家の新刊などを待ち焦がれて店頭に出向くケースが多いほか、雑誌から最新トレンド情報の入手するといった利用傾向があるという。ネット通販では、物色の必要性がないコミックスの続刊や、目当ての書籍が明確で、かつかさばるなど購入に手間のかかるシチュエーションで利用する傾向にあると分析している。