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クラウド型メールサービス「Amazon WorkMail」、1ユーザーあたり50GBを提供

 米Amazon Web Services(AWS)は28日(米国時間)、企業向けにクラウド型でメールおよびカレンダー機能を提供する「Amazon WorkMail」を発表した。メール送受信、コンタクト先の管理、カレンダー共有、リソースの予約といった機能を、現在使っているメールアプリケーションを変えることなく利用できるという。30日間の無料試用版が提供されており、最大25ユーザーに、1人あたり50GBの容量が確保される。

 Amazon WorkMailは、クラウド上で動作するマネージド型のメールサービス。簡単な操作でセットアップでき、TXTレコードとMXレコードを追加することで、既存のドメイン名によるメールの送受信も行える。またActive Directory(AD)との互換性が確保されているため、既存のADやAWS Directory Serviceの認証情報を利用してログインすることも可能とした。さらに、Amazon WorkDocs(旧名:Amazon Zocalo)を利用した文書共有にも対応する。

 クライアント側はOutlookとの互換性を持ち、WindowsやMac OS XのOutlookからメール、カレンダーなどの各種機能を利用可能。またWebブラウザやExchange ActiveSync対応のメールアプリにも対応するため、タブレット端末やスマートフォンからも利用できる。

 セキュリティ面では、送受信されるデータがすべて暗号化されるほか、保存されたデータ(メッセージ、連絡先、添付とメタデータ)も、AWS Key Management Service(KMS)によって提供・管理されるキーで暗号化される。また、受信および送信メッセージと添付ファイルに対するマルウェアスキャン機能を提供するとした。

 加えて、データ(メールボックス)を保管するAWSリージョンが選択可能になっており、ほかのリージョンには一切転送されない。Limited Preview時はUS East(北バージニア)および欧州(アイルランド)リージョンを選択できる。

 なお、無料試用期間終終了後はユーザー単位での従量課金となり、価格は、50GBのメールボックスあたり月額4ドル、またはWorkMailとWorkDocs(200GB)をあわせて月額6ドル。

WorkMailのブラウザベースインターフェイス

(石井 一志)