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総務省と福井県、行政統計などを5つ星オープンデータとして公開

 総務省は24日、「オープンデータモデル事業」を福井県、福井県内の全市町、独立行政法人統計センターなどと共同で2015年度(平成27年度)に実施することを発表した。総務省や福井県が保有する各種統計データをLOD(Linked Open Data)として公開することで、関係アプリケーションの開発などを促す狙い。

LOD(Linked Open Data)の利用イメージ

 オープンデータとは、誰もが制限なく使えるように公開された情報のこと。政府や公共機関が保有するデータをオープンデータ化し、それを民間企業に利活用してもらうなど、新ビジネス創出や経済活性化に繋げる効果が期待されている。

 実際のオープンデータは、ライセンス形態やファイルフォーマットに応じて5段階の等級が定められている。最も低い1等級(1つ星)ではPDF/JPEGなどをオープンライセンスで公開しているだけなのに対し、機械読み取りへの対応、ウェブ標準への準拠などを行うことで、等級が上がっていく。

 LODは最上級となる5等級(5つ星)。RDFでデータが保存され、さらに他のデータへのリンクを含むのが特徴。例えば、図書館蔵書検索サービス「カーリル」は国立国会図書館のLODを活用した例という。

 今回の事業において、総務省では「政府統計の総合窓口(e-Stat)」を通じ、国勢調査や人口統計体系などのデータをLODで提供する計画。福井県および福井県内全市町も各種データをLODで公開する。

 事業には、福井県鯖江市に本店がある株式会社jig.jpも参画。同社のクラウドサービス「オープンデータプラットフォーム(odp)」などを活用し、既存データの5つ星オープンデータ変換などを担当する。

(森田 秀一)