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IIJ、Hadoopを用いた映像データ分散トランスコーディングの研究を実施

 株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は、4K/8K映像データの蓄積およびトランスコード処理を効率化する「クラウド技術を使った映像データ分散トランスコーディング」の研究を実施したと発表した。研究の成果は、5月28日から開催の「NHK技研公開2015」で発表される。

 研究では、分散処理技術のHadoopを用い、4K/8K映像データの蓄積からMPEG-DASHファイル生成までの処理基盤を開発し、処理性能を検証。データの蓄積から配信準備までの業務効率を向上し、動画のトランスコード処理効率向上・高速化において、良好な結果が得られた。

研究内容のイメージ

 具体的には、圧縮されていない1つの動画フォーマットから、マルチトランスコードを並列処理することで、従来方式より高速にインターネット配信用の動画ファイル生成を実現。これにより、マルチビットレート、マルチアングルなど、多様な映像表現や品質ニーズに応えながら、映像データ量や要求処理時間に応じて柔軟にシステムリソースを制御でき、効率的に映像配信をすることが可能となる。

 同研究は、NHKとの共同研究により実現したもの。IIJとNHKは、2013年度より両者が持つICTおよび放送の技術と強みを活かし、新しい技術の発展と実用化を目指して共同で研究開発を進めており、今回の研究開発の実証段階を目指して引き続き取り組みを進めていくとしている。

(三柳 英樹)