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「信頼できる」または「安全」なAndroidアプリはわずか28%、1年で52%から減少

「ウェブルート脅威レポート2015」

 「信頼できる」または「安全」なAndroidアプリは28%に過ぎず、その割合は1年で大幅に減少したという。ウェブルート株式会社が23日に発表した「ウェブルート脅威レポート2015」で分析結果を明らかにした。

 このレポートは、ウェブルートが保有するデータをもとにインターネット上の脅威について分析したもの。これによると、ウェブルートが2014年にモバイルアプリレピュテーションサービスに追加したAndroidアプリは700万以上に上り、その総数は1500万を超えた。しかし、「信頼できる」または「安全」と判定されるアプリの割合は、2013年は52%だったのが、2014年には28%に減少した。一方で、22%以上が「好ましくない」または「悪意のある」アプリとの判定。残りの50%ほどが「低リスク」または「疑わしい」と判定されている。

 この原因としてレポートでは、「既存のアプリと機能が重複する新規アプリの市場が縮小していること」や、「悪意のある」「疑わしい」「好ましくない」アプリが「より多くのデバイス、特に新興国向けのデバイスに、工場出荷時にインストールされていること」が考えられるとしている。

 レポートでは、ファイルレピュテーションサービスのデータ分析結果についても言及。ウェブルートが2014年に新しく確認した数億の実行ファイルのうち、約3.4%がマルウェア、12%がPUA(Potentially Unwanted Applications:不正とは断言できないものの、企業にとっては不適切・不要とみなされるアプリケーション)だったとしている。マルウェアやPUAは種類の多さにも注目され、2014年にウェブルートでは1万4000以上のマルウェアファミリー、1000以上のPUAファミリーを特定したという。

 「サイバー犯罪活動から企業が身を守るには、精度に優れたリアルタイムの脅威インテリジェンスによって警戒姿勢を強化することが必要であることをデータは示している」とウェブルートでは説明している。ウェブルート脅威レポート2015は、同社サイトよりPDFファイルでダウンロードできる。

(永沢 茂)