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KDDI、「大阪堺データセンター」稼働開始、GeminiなどAIサービス提供
2026年1月23日 07:30
KDDI株式会社は1月22日、「大阪堺データセンター」の稼働を開始した。Googleの生成AI「Gemini」のオンプレミスサービス提供などを行い、製薬業界・製造業界などでのAI社会実装を目指すとしている。
同データセンターは、同社が2025年4月に取得したシャープ堺工場跡地を転用したもの。工場用の大規模な電力・冷却設備を再利用しており、KDDIが30年以上にわたって積み重ねてきたデータセンター構築の知見を活用したことで、わずか半年での稼働開始を実現したとしている。
建物は地上4階建てで、延床面積は約5万7000㎡。使用電力は100%再生可能エネルギー由来だという。サーバーには「NVIDIA GB200 NVL72」などを採用し、直接液体冷却方式を導入している。
ネットワーク面では、最大100Gbpsの広帯域インターネット回線に加え、機密性の高いデータを安全に扱える閉域網「KDDI Wide Area Virtual Switch 2」や、さまざまなパブリッククラウドと広帯域で閉域接続ができる「マルチクラウドゲートウェイ」を備える。これらを用途に応じて活用することで、全国に分散しているデータを安全に集約することが可能だという。
また、Geminiなどの利用においては、国内運用におけるデータのソブリン性(データ主権)に配慮した管理体制を実現している点も大きな特徴だとしている。企業の機微情報などの機密データを国内で保管・管理したままAIの学習や推論に活用でき、国外への不適切なデータ流出を防ぐという。
活用例として、製薬業界では武田薬品工業株式会社と連携し、医療ビッグデータを用いた分析プロジェクトを4月以降に開始する予定。製造業界では、スタートアップのモルゲンロット株式会社とともに、航空機や鉄道車両などの製品設計における流体解析の高速化・高度化を支援する。さらに、国産AIの開発・推論については、グループ会社の株式会社ELYZAと連携し、領域・企業特化型のモデル開発やサービス提供を目指していくとしている。


