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ウェブルート、容量が極端に小さいウイルス対策ソフト、ゲーマーのために発売
ゲーマーじゃなくても軽さ求めるユーザーに
(2014/9/10 06:00)
ウェブルート株式会社は、PCゲーマー向けのセキュリティソフト「ウェブルート セキュアエニウェア アンチウイルス for ゲーマー」を発売する。Windows 8.1/8/7/Vista/XPに対応しており、1年1台版が1980円(税込)。PCショップなどで9月26日より販売するほか、株式会社SANKOが運営する「e-Sports SQUARE」のオンラインショップでは9月9日より先行販売を開始した。
ウェブルートによると、既存のセキュリティソフトに比べてインストール容量が極端に小さいのが特徴。PassMark Softwareによる2012年12月のベンチマーク調査結果によると、大手セキュリティソフト4社の製品ではインストールサイズが平均371MBあるのに対し、ウェブルート製品では4MB、また、使用メモリサイズも4社が平均76MBだったのに対してウェブルート製品では3MBだったという。システムリソース消費量が少なく、ゲームのパフォーマンスを落とすことなくウイルス対策が行えるとしている。ウイルス対策機能のほか、フィッシング詐欺のリアルタイム検出機能、個人情報保護機能も備える。
ウェブルートでは今回、PCゲーマー向けパッケージとして同ソフトを市場投入したかたちだが、実はウイルス対策ソフト部分は一般向けに販売している「ウェブルート セキュアエニウェア アンチウイルス」のWindows版と同じであり、パフォーマンスを優先するために何かの機能を削ったようなものではないという。
ウェブルートによれば、同社製品はフルクラウド型のアーキテクチャを採用。ウイルス定義ファイルをローカル環境に置かず、クラウド側に参照するかたちでファイルを判定する仕組みとなっているため、肥大化傾向にあるウイルス定義ファイルのダウンロードや更新処理が発生しないとしている。
一方、他社セキュリティソフトに搭載されているゲームモードは、ゲーム中にこうした動作を一時的に停止するような仕組みであるため、いわばセキュリティ機能を一部妥協することでパフォーマンスへの影響を少なくしていると指摘。これに対してウェブルート製品は、セキュリティのフル機能を動作させた状態がゲームモードのような製品だと表現した。スキャンもわずかなCPU使用率で行えるという。
開発元の米Webrootは1997年に設立され、当初はスパイウェア対策ソフトを提供していたが、3年前からウイルス対策ソフトにも参入。しかし、指数関数的にウイルスが増加している今日の状況においては、それらの定義ファイルをダウンロード配布する方式では限界が来るとして、フルクラウド型のプラットフォームへ切り替えたのだという。
こうしたクラウド型を採用しているセキュリティソフトは他社にもあるが、フルクラウド型には至っていないと指摘。ウェブルートはウイルス対策ソフトとしては後発組である分、既存製品にとらわれないフルクラウド型を採用できたとしている。ウイルス定義をクラウドへ参照する際も、ファイルそのものを送信するのではなく、ハッシュ値のみを送信する方式により軽快な動作を実現している。
こうしたフルクラウド型の強みを最大にアピールできる市場として今回製品を投入したのが、PCのパフォーマンスを重要視するPCゲーマー市場というわけだ。PCユーザーとしては最も先進的なゲーマーにまずはウェブルート製品の認知拡大を図り、この市場を足がかりにして個人向けセキュリティソフトのシェア拡大を狙う。
なお、「ウェブルート セキュアエニウェア アンチウイルス for ゲーマー」には、ウイルス対策ソフトに加えて、システム最適化ツールも同梱している。従来のセキュアエニウェアシリーズでは上位パッケージでのみ提供していたものだが、常に快適な環境でPCゲームを楽しめるようあわせて提供するかたちとした。その上で、ゲーマーは若年層が多いことも考慮し、年間1980円という割安な価格設定にしたという。