NTT社長会見「今期目標のフレッツ光250万純増は変更しない」


 NTT(持ち株)は、2010年3月期第2四半期(2009年4月~9月累計)の決算発表に合わせて9日に開いた社長会見の要旨を公開した。

 NTTグループの第2四半期の連結決算(累計)は、売上高が前年同期比3.2%減の4兆9981億800万円で、営業利益は13.2%減の6467億7000万円、当期純利益は16.5%減の6435億9000万円。

 この減収・減益について、三浦惺(みうら さとし)代表取締役社長は、携帯電話販売や携帯電話端末の収入の減少、固定電話の減少などを挙げ、「営業利益は対前年で1665億円の減収という厳しい結果となった」とコメント。営業費用についてはコスト削減の結果として対前年983億円の減少となり「想定の範囲内」とした。

 「Bフレッツ」や「フレッツ 光ネクスト」などを含む「フレッツ光」の契約状況は、第2四半期までの純増数が114.4万件となり、昨年同時期と比較し約18万件減少。この理由については「使ってみたものの実際にはインターネットの利用が少ないなどで、解約数が増えていることも一因。今後は解約の防止、新規ユーザーの獲得に力を入れる」とし、2010年3月期の純増目標数である250万契約は変更しない考えを示した。

 今後の施策として、解約の防止については新規ユーザーへのアフターケアや、会員プログラムの強化、「ひかりTV」や「フレッツ・テレビ」など映像サービスのセット利用を推進する。また、新規ユーザーの獲得については、映像サービスを訴求するとともに、提供エリアの拡大や光配線方式を取り入れた中小マンションの開拓などを挙げた。

 「フレッツ光」など光サービスの価格については「普及率だけを考えてサービスをやっていくわけにいかない」とし、値下げではなく設備やサービスの充実に取り組む方針だ。NTTでは光サービスについて、2012年3月期の黒字化の目標を掲げており、「今、単純な値下げをしようという考えはない」とした。


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(村田 奏子)

2009/11/12 14:33