Googleが「Office 2010」を牽制、「アップグレードはやめてGoogle Docsへ」


 米Googleは11日、米Microsoftが「Office 2010」の法人向け製品を12日に発売するのを目前に控え、「Office 2010」へのアップグレードをやめて「Google Docs」の利用を勧める製品比較表を公開した。

 Googleは、これまでもMicrosoft Officeに対抗する機能を次々と打ち出してきた。しかし今回のように公に、また直接的に「Office 2010」の代わりに「Google Docs」の利用を企業ユーザーに勧めるのは極めて大胆な行動と言える。

 Microsoftが発表予定の「Office 2010」では、Web上のコラボレーション機能が目玉の1つとなっている。しかしGoogleが提供するサービスでは、すでに4年近くにわたり数百万ものユーザーがリアルタイムにコラボレーションを行ってきたと説明。最近になって「Google Docs」の速度、機能、フォーマットが大きく改良されたことも強調している。

 また、Googleでは数カ月以内に、Office 2003/2007を利用したコラボレーション機能を提供する予定だ。これはGoogleが買収したDocVerseの技術による機能だ。現在利用中のOfficeを利用し続け、高度なコラボレーション技術を利用できることになる。

 Googleが今回公開した「Google Docs + Office 2003/2007」と「Office 2010」を導入した場合の比較表では、「Google Docs」では利用料が年間1ユーザー50ドルであること、サーバー用ソフト/ハードが必要なく、リアルタイムコラボレーションがドキュメント、スプレッドシート、プレゼンテーション、ドローイングの全アプリケーションで利用可能であることが強調されている。

 同時に、Microsoftが提供している「Office 2010」と「SharPoint 2010」の資料へのリンクも掲載している。


「Google Docs + Office 2003/2007」と「Office 2010」の比較表(Google Enterprise公式ブログより画像転載)

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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/5/12 11:48