“不自然言語処理”の最新技術求む、バイドゥがコンテスト


 検索エンジン「Baidu.jp」を運営するバイドゥ株式会社は22日、「不自然言語処理コンテスト」を開始した。ウェブ上で使われている“不自然言語”を扱うソフトウェアなどを広く募集する。

 バイドゥの言う“不自然言語”とは、「正しいとは言えないかもしれないけれど、みなさんに使われている日常言語」「間違っていても読める、短くて書きやすいけど知らない人には伝わらない表現」のこと。「渋谷なう」「w」「ちょっっっ」「乙!」といったネットスラングなどを想定している。

 検索エンジンを手がけるバイドゥにとって厄介な存在であるこうした言語に対して、言葉好きなエンジニアらと広く取り組むために、今回コンテストを開催することにした。


「不自然言語処理コンテスト」募集要領ページ

 募集するものとしては、例えば、メールの本文を入力するだけで好意があることが伝わり、遊び人に見えない良い塩梅で絵文字を挿入してくれるメールソフトのアドオン、受信したメールを転送すると送信者の愛情度合いをパーセンテージで判定してくれるツールのようなものを挙げているほか、調査・研究やアート作品などでもいいとしている。プロ・アマ問わないが、個人またはグループによる未発表の制作物に限る。

 素材としては、一般に公開されているAPIやプライベートなAPIを利用可能で、バイドゥでも「Baidu絵文字入りモバイルウェブコーパス」を公開している。

 応募の締め切りは7月20日。その後、7月25日に同社オフィスで表彰イベントを行い、入賞者に賞金(グランプリに10万円など)を贈呈する。審査員は、東京大学・知の構造化センター特任講師の荒牧英治氏、サイボウズ・ラボ株式会社の竹迫良範氏ら。


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(永沢 茂)

2010/6/22 15:41