MSがYahoo! JAPANとGoogleの提携に懸念、「日本の検索市場から競争を排除」


 米Microsoftは27日、日本のヤフーがGoogleの検索エンジンと検索連動型広告配信システムを採用することについて懸念を表明した。

 米Microsoftの法務担当副社長Dave Heiner氏は公式ブログで、米司法省が2008年に米Yahoo!とGoogleの広告事業での提携は独占禁止法違反にあたると判断したことを挙げ、日本の検索広告市場はGoogleが51%、Yahoo! JAPANが47%を占めている状況から、「今回の提携は、日本の検索広告プラットフォームを1つにしてしまうものだ」と懸念を表明している。

 また、今回の提携は広告だけでなく通常の検索も含まれており、「両者の提携は日本の検索市場から競争を排除するものだ」と主張。日本は米国、中国に次ぐ世界3番目の市場であり、提携の影響はグローバルに及ぶ可能性があると指摘している。

 ヤフーとGoogleでは、今回の提携にあたっては事前に日本の公正取引委員会に相談しており、問題ないとの判断を得ていると説明している。これに対してHeiner氏は、この判断は広告主や競合他社からの意見を聞く前の段階であり、その判断が正確であったかについて今後数週間注視する必要があると述べている。


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(三柳 英樹)

2010/7/28 13:34