しゃべった内容を21言語に翻訳、NICTが無料iPhoneアプリ公開


 独立行政法人情報通信研究機構(NICT)は5日、iPhone向けの音声翻訳アプリ「VoiceTra」とテキスト翻訳アプリ「TexTra」を公開した。いずれもApp Storeから無料でダウンロードできる。

 「VoiceTra」は、しゃべった内容を翻訳できるアプリ。翻訳元言語は、日本語、英語、北京語、インドネシア語、ベトナム語の5言語で、音声入力に対応する。翻訳先言語はこれら5言語が音声またはテキストによる出力に対応するほか、中国語(台湾)、韓国語、フランス語、ドイツ語など合計16言語はテキスト出力のみに対応する。

 「TexTra」は、入力したテキストを翻訳できるアプリ。日本語や英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語など21言語の翻訳が可能。入力言語を除く20言語に一斉翻訳する機能、翻訳結果を元の言語に再翻訳する機能、フォントサイズの設定機能なども備える。

 いずれのアプリも、旅行会話の翻訳を目的としている。翻訳処理は、NICTのサーバー上で行われるため、利用するには3G回線またはWi-Fiに接続する必要がある。

 NICTは今後、実際の利用データを取り込んで翻訳品質を向上するとともに、民間事業者と協力して事業化も視野に入れる。なお、今回のアプリは性能評価・ユーザビリティー調査を目的としたもので、アプリの公開期間は12月末までを予定している。

「VoiceTra」の操作画面「TexTra」の操作画面

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(増田 覚)

2010/8/5 16:42