「.日本」は「.jp」のオプションとして提供、JPRSが管理する方向


 日本インターネットドメイン名協議会は12日、日本の新たな国コードトップレベルドメイン(ccTLD)である「.日本」の管理運営事業者(レジストリ)として、株式会社日本レジストリサービス(JPRS)を選定し、総務省へ報告したと発表した。

 今後、日本政府の承認やICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)の評価を経て、正式に「.日本」のレジストリが決定することになる。

 選定を受けたJPRSでは、「JPRSが提案した『.日本』のビジョンとともに、『.日本』の管理運営事業者として適格な組織であると認められたことになる」とコメントしている。同社では、「『.日本』については『.jp』の付加サービスとして提供し、『.日本』のドメイン名登録者と『.jp』のドメイン名登録者を完全に一致させることで、社会的混乱を防止し、長期的・継続的な運営を行うことを通して公益性を実現するというビジョンを掲げている」としている。

 日本インターネットドメイン名協議会は、インターネット・通信業界団体などにより2009年9月に設立され、「.日本」のレジストリの公募・選定作業を進めてきた。「.日本」は当初、2010年に登録申請受け付け開始が見込まれており、同協議会でも同年3月までにはレジストリの選定結果を発表する予定だった。しかし、選定基準の策定までに時間がかかった模様で、実際に公募が開始されたのは6月に入ってから。8月16日までの公募期間中に募集してきたのはJPRSの1社のみで、有識者らによる選定委員会の審査の結果、同社が選定された。

 なお、選定委員会では、「JPRSが『.jp』及び『.日本』双方の独占事業者となれば、これまでにも増して事業の公正性、透明性・情報公開及び適切なガバナンスの確保が求められることになる」と指摘。協議会に対して、「.日本」の監督の具体的な仕組みについて決定するよう求めている。


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(永沢 茂)

2010/10/12 19:13