クラウド型セキュリティを導入した「Avira AntiVir バージョン10」


 独セキュリティ企業Aviraの日本法人である株式会社アビラは14日、セキュリティソフトの最新版「Avira AntiVir バージョン10」をリリースした。対応OSはWindows 7/Vista/XP。無料版のほか、機能を強化した有料版も販売する。

 バージョン10では、これまでのウイルスパターンによる既知のウイルス検出やヒューリスティックスキャン検出に加え、プログラムの振る舞いパターンをもとにウイルスを検出する「Avira AntiVir ProActiv」機能を新たに搭載した。

 また、Aviraユーザーで構成される「Avira AntiVir ProActiv コミュニティ」を通じ、ユーザーのPCでウイルスかどうか判定できない不審なファイルを「Aviraデータセンター」へ送信するクラウド型セキュリティの仕組みを導入した。

 Aviraデータセンターへ送信された不審なファイル情報は「Aviraウイルスラボ」で分析され、マルウェアと判断された場合はパターンファイルを配布する。ユーザーからファイル情報を収集することで、新種のマルウェア対策がさらに迅速になるとしている。

 ユーザーのPCから送信されるファイル情報には、個人情報が含まれることはない。なお、同コミュニティの機能は、無料で提供されている「Avira AntiVir Personal」からは利用できない。

 機能面ではさらに、レジストリデータおよび感染ファイルの自動修復が行えるようになった。このほか、インストール時間の短縮、ユーザーインターフェイスの改善などを図っている。

 製品ラインナップは、無料版にフィッシング対策などを追加した「Avira AntiVir Premium」が3500円、ファイアウォール対策を含む最上位版の「Avira Premium Security Suite」が5000円。いずれもPC1台用のダウンロード版の価格で、ライセンス期間は1年。


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(増田 覚)

2010/10/14 13:15