企業向けの「Google+ Pages」発表、ブランドや店舗もGoogle+へ参加可能に


 米Googleは7日、これまで人物に限定していた「Google+」への参加資格を、ブランドや企業、店舗などにも開放して「Google+ Pages」(日本版は「Google+ ページ」)と呼び、これに合わせた新機能を発表した。

 Google+ Pagesでは、Google+を個人が利用していたのと同じように、ユーザーによるフォロー、ハングアウト(ビデオチャット)、サークルなどを利用できる。これによってソーシャルマーケティング、顧客のロイヤルティー獲得などのビジネスに類する活動をGoogle+上で容易に展開できる。

「Google Chrome」のGoogle+ Pages(Google AdWords公式ブログより画像転載)

 Google+ Pagesを作成する場合、5つのカテゴリーの中からニーズに合ったものを選択する必要がある。それらは「地域のお店や場所」「商品/ブランド」「会社、機関、組織」「芸術、エンターテインメント、スポーツ」「その他」となっている。作成すると管理者は通常のGoogle+利用者と同じように投稿できる。例えば地元の店舗であれば、新商品の紹介、セールの告知、イベントの開催など、さまざまな情報を投稿できるだろう。

Google+ Pagesの作成ページ(Google Japan公式ブログより画像転載)

 また、Google+ Pagesのフォロワーをサークルに分類することもできる。これによって、とりわけロイヤルティーの高い顧客を別のサークルにまとめ、その人々限定に特別な割引キャンペーンを提供するといった使い方が可能になる。

 さらに、顧客を交えてハングアウトを行うこともできる。例として、書店であれば、著者を招いて最新刊についてのトークショーを開いたり、化粧品店であれば、美容家を招いてメイク技術について近隣の顧客にショーを行い、質疑応答を行ったりすることも可能だ。

 こうして作成・公開されたGoogle+ Pagesを、直接Googleから検索できる仕組み「Direct Connect」も発表された。例えば、トヨタ自動車のGoogle+ Pagesを検索する場合、「+Toyota」と入力すればよい。「+」の後に自分が探したいGoogle+ Pagesやブランド名を入力すると、直接そのページが表示され、その場でフォローまたはサークルに追加可能だ。なお、Direct Connectは現在、「google.com」でのみ対応しており、「google.co.jp」では近日中に対応予定だ。

 そのほかに、Google+ Pagesのための「+1」ボタンと、新しいGoogle+バッジも発表された。ユーザーはGoogle+ Pagesに「+1」することができるほか、今後公開予定のGoogle+バッジでは、ブランドに合わせてアイコンのデザインを変更できる。

Direct Connectによる検索例(Google Japan公式ブログより画像転載)

 現時点でGoogle+ Pagesを公開している企業やブランドは、GoogleやPepsi、トヨタ自動車をはじめ、スポーツチーム、テレビ番組、人気のゲームなどがあるという。また、日本企業ではトヨタ自動車のほか、集英社、ユニクロ、楽天市場などがすでに開設しており、朝日新聞、avex、産経デジタルも参加を表明しているという。また、Googleでは今後、さまざまな機能を追加していくことも表明している。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2011/11/8 11:10