「Firefox 8」正式版公開、日本語Twitter検索に対応、アドオン管理の改善も
Android版も最新版に
米Mozillaは8日、ウェブブラウザー「Firefox 8」の正式版を公開した。Windows、Mac、Linux向けのデスクトップ版とあわせて、Android版も最新版が公開されており、「Firefox 4」以降のバージョン利用者には数日中に自動更新が提供される。Android版にも、数日中に最新版への更新を促す通知が行われる。
Firefox 8では、日本語によるTwitter検索ができるようになったほか、タブ復元やアドオン管理の改良、WebGLやHTML5への対応強化などが行われている。Android版では、マスターパスワード機能、ウェブアプリのホーム画面への追加などの機能追加がある。
検索エンジンにTwitterを追加 |
Firefoxの検索エンジンは、Google、Yahoo!、Amazon、楽天などがすでに搭載されているが、今回新たにTwitterが追加された。語句検索、#ハッシュタグ検索のほか、@ユーザー名でも検索できる。
現在、Twitter検索が対応しているFirefoxのバージョンは英語、日本語、ポルトガル語、スロベニア語のみだ。その他の言語は今後、追加対応していく予定だ。
タブ復元の改良は、多くのタブを開いている状態でクラッシュした場合、ウィンドウ復元時にすべてのタブを再読み込みするのに時間がかかることを考慮したものだ。新機能として、復元時にタブが選択されるまで読み込まないよう設定できるようにした。オプション画面の「一般」パネルからこの機能を有効にできる。
タブ復元時の設定オプション |
アドオン管理では、サードパーティによって許可なく追加されたアドオンは無効化され、後からユーザーが自ら必要なものだけを選べるようになった。これによって、他のソフトウェアをインストールする際に、勝手にアドオンが追加されているといった事態を防ぐことができ、セキュリティを向上させられる。
Android版では、マスターパスワード機能が追加された。Firefoxに保存されている全ユーザー名・パスワードを保護できるようになり、端末を共有している場合や紛失してしまった場合にも個人情報を守りやすくなった。このほか、HTML5ウェブアプリとネイティブアプリを区別せず、アイコンをホーム画面に追加し、タップで起動できるようにした。
Firefox 8では、開発者向けの改良も数多く行われている。WebGLは、ハードウェアアクセラレーションによってブラウザー上で3Dグラフィックスを表示できるようにする標準規格で、今年初めにFirefox正式版に組み込まれた。しかし、他のドメインからのテクスチャー読み込みにセキュリティ上の問題があった。そこで今回、クロスオリジンリソース共有(CORS)に対応し、WebGLテクスチャーを他のドメインから安全に読み込
めるようにした。この機能は特にGoogle MapsGLやNokia Maps GLなどの地図アプリケーションで有効だ。さらに次期バージョンの「Firefox 9」では、Canvas 2DでもCORSに対応する予定だという。
さらに、新たにHTML5コンテキストメニューのサポートや、audio要素/video要素の使用時のパフォーマンスとメモリ処理改善も行われている。また、すべてのプラットフォームにおいて、前バージョンで発見されたセキュリティ上の問題の修正が含まれている。
なお、2011年9月に終了予定だった「Firefox 3.6」のサポートについては、法人ユーザーからの批判が多かったためにワーキンググループで検討されている。現時点では、法人向けのサポート方針が決まるまで継続することになり、延長サポート版の提供が提案されている状況だ。これに伴い、Firefox 3.6向けのセキュリティアップデートが公開されており、48時間以内に自動更新機能による通知が行われるとしている。
関連情報
(青木 大我 taiga@scientist.com)
2011/11/9 11:30
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