スマートフォン向けの「匿名認証技術」、NECが仏テレコムやMSらと共同研究
日本電気株式会社(NEC)は27日、スマートフォン向けの「匿名認証技術」の共同研究を、フランステレコムやMicrosoftなどの海外企業・研究機関8社と開始すると発表した。
匿名認証技術とは、「公開鍵暗号技術」および「ゼロ知識証明技術」を応用し、利用者を特定することなく、利用者が正当な権限を所有することを証明する技術。IDを用いて認証する従来の方式では、アクセス履歴・行動履歴の蓄積・追跡による個人情報漏えいのリスクがあるが、匿名認証技術では、利用者本人や機器のIDを秘匿したままアクセス権限だけを認証してサービスを利用できるようになるため、注目が高まっているのだという。しかし膨大な演算処理をともなうことから、CPU・メモリなどのリソースや電力が限られるスマートフォンなどの小型端末での利用は課題となっていた。
NECは今回、フランス国立研究機構のプロジェクト「Lightweight privacY-enhancing cRyptography for mobIle Contactless Services(LYRICS)」に参加し、スマートフォン向けの匿名認証技術の研究を進めることとなった。非接触通信におけるセキュリティおよびプライバシーを暗号技術によって担保する匿名認証技術をスマートフォンなどで実現し、2014年末までに実用化を目指すとしている。
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(永沢 茂)
2012/3/27 15:54
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