ブラザー、PCと接続できるスカウター型ヘッドマウントディスプレー発売へ


 ブラザー工業株式会社は、シースルー型ヘッドマウントディスプレー「AiRScouter(エアスカウター)」の新製品として、PCとの接続が可能な「WD-100G」(裸眼者用モデル)と「WD-100A」(眼鏡者用モデル)を6月より業務用途向けに発売する。価格はいずれもオープン価格だが、参考価格(ブラザー販売が運営する通販サイトでの販売価格)は1セット19万9980円。

AiRScouter WD-100G(裸眼者用モデル)

 エアスカウターは、目の前に半透明なディスプレーがあるような感覚で、実際の視野に重ねて画面を表示できる。単眼・透過型なので従来の両眼型や遮蔽型のディスプレーと比べ、映像確認中も視界を妨げないのが特徴。2011年秋より専用端末向けディスプレーとして出荷してきたが、業務用途での販売拡大を目指し、PCと接続できるモデルを開発した。

 新モデルでは、身体に装着したスレートPCや小型PCなどとエアスカウターを接続。映像と電力をUSBケーブル1本で伝送する。また、専用コントロールボックスのmicroUSBポートにEneloopなどの市販のUSBバッテリーを接続すると、PCから供給される電力がカットできるためPCのバッテリーが長持ちする。

 ディスプレーユニットに装着される視度調整ダイヤルを操作することで、画面の表示位置を30cmから10mの範囲で調整することが可能。作業対象物の距離にあわせて視度を調節することで目のピント調節の範囲を減らせるため、より快適に作業できるとしている。画像は800×600ピクセルの表示に対応する。

 新モデルは、裸眼者用フレームセットと、メガネの上に乗せる眼鏡者用フレームセットの2モデルを展開。どちらのモデルも、ディスプレーユニットのサイズは75×40×35mm(横×奥行き×高さ)、ケーブル長は約1.36m、重さは約64g。コントロールボックスのサイズは72.5×19×79mm、重さは約75g。

AiRScouter WD-100A(眼鏡者用モデル)裸眼者用メガネフレーム眼鏡者用メガネフレーム

 ブラザー工業では新モデルの発売に先立ち、業務用途で導入を検討している人を対象に、実際にエアスカウターを体験できるイベントをブラザー東京ショールームで開催する。開催日時は4月25日11時から17時半まで。予約は不要で入場料は無料。


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(増田 覚)

2012/4/17 12:25