ニュース

ICANN、新gTLDにおける商標保護対策を3月26日から提供

 ICANNは、4月から順次導入予定の新gTLDに関して、商標に関連したドメイン名が第三者に登録されることを防ぐ仕組み「Trademark Clearinghouse(TMCH)」を、3月26日から提供すると発表した。

 ICANNでは新しいgTLD(分野別トップレベルドメイン、generic TLD)の導入を進めており、2000年に実施した第1回の新gTLD募集では「.biz」「.info」など7つのgTLD、2003年に実施した第2回の新gTLD募集では「.jobs」「.travel」など8つのgTLDの新設をそれぞれ承認した。

 これまでは数件のgTLDの追加のみとなっていたが、2012年に実施した第3回の新gTLD募集では期間中に1930件の応募があり、要件を満たした申請であれば新gTLDとして順次追加していく方針で、今後多数のgTLDが新設される見通しとなっている。

 今回、ICANNが発表したTMCHは、商標権者があらかじめ商標情報を登録しておくことで、今後新設される新gTLDに商標と同じ文字列のドメイン名が第三者によって登録されることを防ぐ仕組みをサービスとして提供するもの。

 TMCHに登録することで、商標権者は各新gTLDの優先登録期間中に一般登録に先駆けて、商標を第2レベル以降のドメイン名として登録する機会が与えられる。また、商標と一致する文字列が第2レベル以降のドメイン名として登録された場合には、通知を受けられる。

 商標権者がTMCHの登録に要する費用は登録1件あたり年額150ドルで、複数年契約や大口利用者に対しては割引価格が設定されている。

 社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)では、日本国内の商標権者も注意が必要だとして情報をウェブページで提供。利用については、自身で総合的に判断してほしいとしている。

(三柳 英樹)