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Mozilla、Firefoxの「Google検索デフォルト」を国別に見直し、米国はYahoo!に

 Mozilla Foundationの完全子会社である米Mozilla Corporationは20日、Firefoxブラウザーのデフォルトサーチエンジン契約を国別に見直したことを発表した。2004年以来、Googleをグローバルなデフォルトサーチエンジンとしてきた戦略が大きく変更されたことになる。

 これにより、Firefoxの米国におけるデフォルトサーチエンジンはYahoo!になる。他にロシアと中国で異なる契約が結ばれることとなった。一方、日本を含むこれ以外のグローバルなデフォルトサーチエンジンは引き続きGoogleとなり、その範囲でGoogleとの提携関係は維持される。また、セーフブラウジングやジオロケーションなどは引き続きGoogleが提供する。

米国、ロシア、中国におけるFirefoxのデフォルトサーチエンジンと代替サーチエンジン(Mozilla公式ブログより画像転載)

 この決定について、Mozilla Corporation CEOのChris Beard氏は「Googleは2004年以来、Firefoxのグローバル検索のデフォルトとなってきた。契約が今年更新されることになったため、我々は競争戦略を見直し、他の選択肢を模索する機会としてこれを捉えることにした」とコメントしている。

 とはいえ、デフォルトサーチエンジンが変更になった米国、ロシア、中国でも、これまでと同様に他のサーチエンジンに変更することは容易だ。Firefoxは提供している88言語のバージョンで計61の検索プロバイダーをプリインストールしているからだ。

 国別の契約内容も発表された。米国でYahoo!とは5年契約となり、12月以降、Firefoxで「クリーンでモダンなインターフェイスによるYahoo!サーチエクスペリエンス」が米国のユーザーに提供されるという。また、Yahoo!はDo Not Trackもサポートする。代替サーチエンジンとしてGoogle、Bing、DuckDuckGo、eBay、Amazon、Twitter、Wikipediaが引き続きプリインストールされる。

Yahoo!による検索結果例(Mozilla公式ブログより画像転載)

 ロシアではYandex Searchがデフォルトサーチエンジンになった。Google、DuckDuckGo、OZON.ru、Price.ru、 Mail.ru、Wikipediaが代替検索オプションとしてプリインストールされる

 中国ではBaiduがこれまで通りデフォルトサーチエンジン。代替検索オプションとしてGoogle、Bing、Youdao、Taobaoやその他の中国系サービスがプリインストールされる。

(青木 大我 taiga@scientist.com)