ニュース

セルフィーではなくセーフィー……ソネット出資会社が“セルフセキュリティ”サービス

防犯カメラの自宅内撮り映像、HD画質で7日間クラウド保管

 セーフィー株式会社は、クラウド型防犯カメラサービス「Safie」を開発するとともに、同サービスに対応する全天候型ネットワークカメラ「QBIC クラウドカメラ CC-1」の予約受付をクラウドファンディングサイト「Makuake」にて開始した。

「Safie」対応のネットワークカメラ「QBIC クラウドカメラ CC-1」

 これまで警備会社などが提供してきた高額で複雑な防犯・監視カメラサービスと異なり、SafieではCC-1と月額980円(税別)の利用料のみとシンプル。ネットワークカメラが撮影した動画データはクラウドサーバーに送信され、7日間分クラウドに保存される。別途外部ストレージを用意することなく、外出先のPCやスマートフォンから音声付きHD映像を視聴できる。動体検知によるアラート機能もある。

 スマートフォン専用アプリでは、20台程度のSafie対応カメラを管理可能。再生画面では、カメラ映像の下に時間軸のタイムラインが表示されており、タップすることで過去7日間までさかのぼることができる。専用アプリは当初、iPhone版のみの提供となり、Android版は2カ月ほど遅れてのリリース予定。PCからはブラウザーで視聴可能。

 なお、映像をクラウドに蓄積しておき任意の日時の映像を見るには月額利用料が必要だが、カメラからの映像をリアルタイムに視聴するだけであれば月額利用料は不要だ。

 また、Safieでは、カメラをアカウントで管理しており、スマートフォンを乗り換えた後や、複数のスマートフォンでも同じアカウントでログインすれば、設定したカメラの映像を視聴できる。また、カメラの映像を別のアカウントと共有することも可能だ。現時点では、カメラ1台あたり月額980円の利用料が発生するが、複数台割引などニーズを見極めながら検討するとしている。

 カメラとクラウドサーバー間のデータ転送は、暗号化機能としてTLS 1.1以上、AES 128bit以上、Perfect Forward Secrecyに対応する。

他社の防犯・監視カメラサービスとの比較
リアルタイム視聴だけであれば、月額料金は発生しない
スマートフォン専用アプリでは、登録したカメラのサムネイル画像がタイムライン形式で表示される
映像再生時には、画面中央に時間軸のタイムラインが表示されており、過去7日間まで任意の映像を見ることができる

ネットワークカメラは業務用クラス、法人向けの2号機の開発も

 Safieでは、セーフィーがクラウドサーバーやPCソフトウェア、スマートフォン向けアプリ、ネットワークカメラに搭載するソフトウェアモジュールを開発。カメラ本体は、業務用映像機器を開発・販売する株式会社エルモが担当した。CC-1は、Safie対応製品第1弾となる。

 CC-1は、エルモが業務用小型カメラとして展開している「QBIC」シリーズと同じコンポーネントを使用し、IPX4の防水性能のほか、動作環境温度マイナス10度~40度の耐環境性能を有するため、屋外での使用も可能。イメージセンサーは400万画素で、対角画角170度(水平140度・垂直75度)の広角レンズを装備。無線通信は、IEEE 802.11b/g/n対応のWi-Fiモジュール、Bluetooth LEモジュールを内蔵する。撮影動画の解像度はHD(1280×720)で、ビットレートは1Mbps。マイクとスピーカーを備えている。

 セットアップは、スマートフォン専用アプリでアカウント登録後、CC-1とBluetoothで接続。アプリ上で接続するアクセスポイントを指定すると、設定完了となる。あとはアプリやPCのブラウザーから映像を視聴・録画再生が可能となる。

 価格は1万9800円(税別)だが、Makuakeでは先着50人限定で1万1880円(税別)、先着800人限定で1万5480円(税別)で購入できる。3月に初期生産ロットをリリースし、ウェブサイトや家電量販店では4月に正式に販売する予定。

 なお、ソフトウェアモジュールは業務用途やドアホンなどにも応用可能なため、さまざまなデバイスメーカーと協力して、デバイス制御・管理や録画機能などを提供するクラウドプラットフォームにしたいという。法人向けサービスも提供予定としている。

Makuakeでは50人限定で40%オフを実施
法人用途の2号機を開発中。B2B版の提供も予定している

ターゲットは“セルフセキュリティ”

 セーフィーは19日、エルモおよびソネット株式会社と共同で記者発表会を開催した。セーフィー代表取締役社長の佐渡島隆平氏は以前、自宅に警備会社の防犯・監視カメラサービスを導入しようとした際に高額なカメラ代や利用料金がネックになったほか、外出先から視聴できないといった利便性の面で難点があったことを紹介。Safieのプロジェクトは、その2カ月後の昨年4月からスタートしたという。

 ただし、警備会社の防犯・監視カメラサービスは、非常時に警備員が駆けつけてくれるという付加価値を持ったサービスであると指摘。これに対してセーフィーは、駆けつけサービスまでは必要ではないが、家や気になる場所の様子を確認したいといった“セルフセキュリティ”ニーズをターゲットに展開していく。初年度の目標販売台数は1万台。

 また、セーフィーはソネットの出資会社であり、ソニーが共同出資したスマートロック事業を行うQrio株式会社との連携について、佐渡島氏は「連携していくと面白い」とコメント。カメラの映像とスマートロックを連携するなど、Safieのサービスを少しずつ広げていきたいとした。

セーフィー株式会社代表取締役社長の佐渡島隆平氏
ソネット株式会社取締役専務の会田容弘氏。セーフィーのサービスをSo-netユーザーで囲い込むのではなく、オープンに展開するという
クラウドプラットフォームを目指す
Safieはセルフセキュリティ市場をターゲットに置く

(山川 晶之)