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奈良先端大教授の山口英氏が死去、日本のインターネットセキュリティ分野で指導的役割

奈良先端科学技術大学院大学教授の山口英氏(2005年5月、NISCの情報セキュリティ補佐官時代に行われた「RSA Conference 2005 Japan」基調講演で)

 奈良先端科学技術大学院大学教授の山口英氏が9日、死去した。52歳だった。天理市内の病院で病気療養中だったという。葬儀はすでに親族のみで執り行われており、後日、お別れの会を予定している。

 山口氏は、1986年に大阪大学基礎工学部情報工学科を卒業。1992年に奈良先端大の情報科学センター助手となり、2000年より情報科学研究科インターネット工学研究室の教授に。日本のインターネット基盤の確立・発展に貢献し、特にセキュリティ分野で指導的役割を担った。JPCERT/CC設立の中心人物として代表も務めたほか、2004年4月から2010年3月まで内閣官房情報セキュリティセンター(NISC)の初代情報セキュリティ補佐官を務めた。

 山口氏の訃報を受け、JPCERT/CC代表理事の歌代和正氏はじめ、山口氏が理事を務めていたJPNIC、山口氏が創設以来のメンバーとして参加していたWIDEプロジェクトの村井純氏・江崎浩氏が追悼のコメントを出している。

(永沢 茂)