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国内に3.6%いる“スマートフォン派”、検索でも電子書籍でも特徴的な傾向

「インターネット白書2010」で見る最新動向(2)

インターネット白書2010

 「インターネット白書2010」(監修:財団法人インターネット協会、発行:インプレスR&D、定価:7140円)では、最新のインターネット利用実態調査の結果から、インターネット利用デバイスの多様化と、iPhoneなどの普及により、主にスマートフォンでインターネットを利用する層の存在について言及している。今回は、同白書の中から、そうした“スマートフォン派”に関するデータを紹介する。

 ベースとなっている調査結果は、自宅からインターネットを利用している13歳以上の男女を対象に今年4月、ウェブアンケート方式で実施したもの。NTTレゾナント株式会社の「gooリサーチ」が保有するパネルから、性別や年齢層別に、1週間あたりのインターネット利用時間別人口構成比に合うよう条件抽出しており、有効回答数は3293人。

 これによると、インターネット接続機器に限らず、所有している機器(複数回答)は、携帯電話端末(83.2%)、ノートブックパソコン(74.7%)、デジタルコンパクトカメラ(63.0%)、デスクトップパソコン(58.2%)、液晶テレビ(54.7%)、ニンテンドーDS/DS Lite/DSi/DSi LL(44.5%)などが多く挙げられた。

 ノートパソコンは2009年の69.7%から増加。また、まだ割合は少ないがネットブックが2009年の2.8%から2010年は7.0%へ、スマートフォンが同じく1.9%から6.5%へ増加している。一方、デスクトップパソコンは67.8%からの減少となる。

“スマートフォン派”のメイン層は男性20代・30代

 さて、同調査のウェブアンケートはパソコン向けサイト上で行ったものであるため、回答者全員がパソコンからインターネットを利用してることになるが、パソコン以外でのインターネット利用率は、携帯電話からが64.3%、スマートフォンからが5.9%、そのたのデバイスからが40.1%だった。


デバイス別インターネット利用率と1週間当たりの平均利用時間

 白書では、各デバイスからのインターネット利用時間や年代・性別でクロス集計し、主な利用デバイスなどによって6つのグループモデルに分類した。

 それによると、他のデバイスの利用にかかわらず、スマートフォンでの利用時間が多い“スマートフォン派”は3.6%、携帯電話からの利用時間が多い“携帯電話派”が13.5%、パソコンからの利用時間が多い“パソコン派”が32.9%、携帯電話・パソコンいずれの利用時間も長い“携帯電話・パソコン併用派”が13.7%、“その他のデバイス派”が3.1%で、残りの33.1%は、4つのデバイスいずれも利用時間が短い“低利用層”となる。位置付けは、“スマートフォン派”のメイン層が男性20代・30代なのに対して、“携帯電話派”は女性10〜30代といった具合だ。


年齢・性別から見たインターネット利用デバイス別グループモデル

インターネット利用デバイスの構成比

“スマートフォン派”の検索サイト利用は、圧倒的にGoogle

 
 “スマートフォン派”は、同調査のサンプル数でいうと120人と少ないが、今回の白書では、この層に着目した集計結果を伝えている。

 例えば、インターネットの利用目的を選択する設問では、“スマートフォン派”“携帯電話・パソコン併用派”のユーザーほど、各サービスの利用率が高く、積極的にインターネットを活用しているアクティブ層だという。

 しかし、Twitterなどのマイクロブログの利用率を見ると、“スマートフォン派”では42.5%に上り、同じくアクティブ層である“携帯電話・パソコン併用派”における19.1%と比較しても突出している。なお、“携帯電話派”では9.2%、“パソコン派”では8.9%にとどまった。“スマートフォン派”では、マイクロブログのほか、コミュニティサイトなどのソーシャルメディアや、動画・音楽・電子書籍などのエンターテインメント系の利用時間の比率が高めの傾向にあるとしている。

 このほか、Ustreamなどの動画ライブ放送の視聴状況についても、全体では6.1%だったが、スマートフォン派では22.5%だった。また、位置情報を活用したサービスでもやはり、“スマートフォン派”の利用率が高い結果となっている。

 最も利用している検索サービスでも、“スマートフォン派”の特徴が現れた。全体では、Yahoo! JAPANが50.2%、Googleが35.2%の順だが、“スマートフォン派”に限ると、Googleが60.8%、Yahoo! JAPANが33.3%と逆転している。


最も利用している検索サービス

電子書籍関連でも際立つ“スマートフォン派”

 今回の個人利用実態調査ではこのほか、スマートフォンの認知度や、所有するスマートフォンといったスマートフォン関連の設問や、電子ブックリーダーやiPadの認知度、電子書籍の利用意向など旬の設問も盛り込み、それぞれ結果を報告している。

 これら電子書籍関連でも“スマートフォン派”の特徴が見られた。例えば、電子書籍・新聞・雑誌の講読意向についての設問で、全体平均では「すでに利用している」が1.0%、「たぶん利用すると思う」が4.2%、「興味はある/利用する可能性はある」が19.4%だったのに対し、“スマートフォン派”では「すでに利用している」が5.8%、「たぶん利用すると思う」が14.2%、「興味はある/利用する可能性はある」が35.0%に上った。


iPadの認知度

 白書では、こうした統計データのほか、各分野の専門家による寄稿文も多数掲載。スマートフォンや電子書籍の最新動向を伝えている。


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(永沢 茂)

2010/7/22 06:00