|
フリービットの石田社長
|
中国のように通常のインターネットがゲートウェイによって多段環境になっていても、Emotion LinkのVPN技術であればNode to Nodeの通信が実現できる――。「CEATEC JAPAN 2005」のフリービットブースで石田宏樹代表取締役社長CEOがアピールした。
フリービットでは、既存のインターネットの仕組みの上に仮想的なネットワークを構築し、より自由で安全な通信を実現する仕組みとして「Over-Lay Internet技術」を提唱しており、それを実現するVPN技術が同社の提供するEmotion Linkだという。
Emotion Linkでは、管理サーバーをフリービットが運営するASP型や、独自に管理できるサーバーライセンス型などのラインナップを用意。クライアント側にも通常のVPNソフトのほか、USBキー型、ブリッジ型、組み込み型など豊富な運用方法が特徴だ。すでに同社では、GMOインターネットの「どこでもLAN」やオムロンのホームセキュリティ製品「Xtyle」などを通じてVPNサービス・製品を提供。3日には個別の企業がEmotion Linkを利用しやすいようにパッケージ提供もラインナップに加えている。
|
オムロンの「Xtyle」
|
会場では、OBCのASP型「勘定奉行」へのアクセスをUSBキーで行なう「OBCセキュアアクセスキー」や、オムロンの「Xtyle」のデモンストレーションを行なっている。
OBCセキュアアクセスキーでは、USBキーにVPNにアクセスするための情報を格納。USBキーをPCに差し込むだけで勘定奉行へのアクセスが可能になるほか、アクセスしている最中にUSBキーを外すとセッションが切れる仕組みになっている。なお、セッションが切れた際にすぐに指し直すことで再接続を試みることも可能だ。
京都のオムロン本社をモニタリングしていたXtyleでは、携帯電話からフリービットのASP型Emotion Linkに接続し、カメラをコントロール。石田社長によれば、カメラをコントロールするだけでなく「自動車のキーと連動し、自動車があるかないかなども監視できる」という。
|
|
OBCセキュアアクセスキーのデモンストレーション。PCにUSBキーを差し込むとVPNアクセスが可能に
|
勘定奉行へのログイン画面
|
|
|
XtyleでEmotion Linkに接続するとLEDが点灯する
|
携帯電話で京都のオムロン本社をモニタリング
|
IPv6やIPv4が混在する環境などネットワークそのものが複雑になりつつある現状について、石田社長は「例えば、中国では通常のインターネットがゲートウェイによって多段環境になっている。それでもEmotion Linkであれば仮想的なネットワークを構築してNode to Nodeの通信が実現できる」とコメント。いわば、ハードとソフトの間の緩衝となるOSやJAVAのような存在がEmotion Linkだと説明した。
関連情報
■URL
フリービット
http://www.freebit.com/
■関連記事
・ フリービット、VPNソリューション「Emotion Link」のパッケージ提供開始(2005/10/03)
・ オムロンとフリービット、携帯電話で自宅をモニタリングするシステム(2005/08/04)
( 鷹木 創 )
2005/10/04 21:03
- ページの先頭へ-
|