日本政府に関連するウェブサービスにサイバー攻撃か ほか

1.［イベントカレンダー］秋のリアルイベントが再開

　秋に向けて、大規模展示会のスケジュールが発表されてきている。2020年以降、コロナ禍でオンラインイベントとして実施されてきたものもリアルイベントとして復活する。オンラインに慣れたので十分という声もあるが、リアルな場所で実物に触れるチャンスは今後も貴重だろう。

　まず、「CEATEC 2022」は10月18日～21日に幕張メッセで開催される（INTERNET Watch）。パートナーズパーク、トータルソリューションエリア、キーテクノロジーエリア、スマート×インダストリーエリア、グローバルエリア、スタートアップ＆ユニバーシティの6つのエリアで展開される。それぞれ“Society 5.0”を標榜するソリューションやユースケースなどが中心となるとみられる。

　「東京ゲームショウ2022」も、9月15日～18日に幕張メッセで3年ぶりの開催となる（ITmedia）。加えて、オンラインのバーチャル会場も設ける。

2. メタとグーグルが新製品を発表

　メタ（旧フェイスブック）は仮想現実（VR）の年次カンファレンス「Meta Connect」を10月11日に開催すると発表した（CNET Japan）。「多くの人々がメタバースをどのようにして構築しているのか、また、なぜコラボレーションがそのすべての鍵を握るのかを知ろう」というメッセージがウェブページに記されていて、「これまでの進捗に加えて、近い将来と今後の展望を紹介する」とみられる。

　グーグルは、日本時間の10月6日23時から新製品の発表会を開催する（ケータイWatch）。記事によれば「スマートフォン『Pixel 7』『Pixel 7 Pro』に加え、スマートウォッチ『Google Pixel Watch』や『Nest』シリーズのスマートホームデバイスが発表される予定」とされている。発表会の様子は、YouTubeでも配信される。

3. 日本政府に関連するウェブサービスにサイバー攻撃か――ロシア支持のハッカー集団「KILLNET」が声明

　ロシアを支持しているというハッカー集団「KILLNET」が日本政府運営の行政情報の総合窓口サイト「e-Gov」などのウェブサービスにサイバー攻撃を行ったと声明を出した（ITmedia）。影響を受けたのはe-Govのほか、地方税ポータルシステム「eLTAX」など。それ以外にも民間のJCBにも攻撃を仕掛けたとしている。いずれも、通常のアクセスがしにくくなる攻撃手法とみられる。

　これを受けて、松野博一官房長官が会見で述べたことによれば（ITmedia）、KILLNETの関与が疑われる障害は9月6日以降、デジタル庁、総務省、文部科学省、宮内庁の4省庁23サイトで発生した。一方、情報漏えいは確認されていないしている、また、東京メトロ、大阪メトロにも攻撃を仕掛けたとと伝えられていることに対しても、運行に支障はないとした。

　ウクライナなどで国際的な紛争が続くなか、こうしたサイバー攻撃が現実的になっていることに官民ともに改めて留意する必要がある。

4. 相次ぐ回線障害――楽天モバイル、ソフトバンク、ワイモバイル

　回線障害が相次いで発生している。7月初めのKDDIの大規模な通信障害のあと、8月に入ってからもKDDIの軽微な通信障害があり、NTT西日本のフレッツ光での通信障害も発生した。

　先週はソフトバンク、ワイモバイル、LINEMOでおよそ30分ほどの通信障害が発生した（ケータイWatch）。さらに、楽天モバイルでは9月4日10時58分ごろ～13時26分ごろにかけて通信障害が発生（ケータイWatch）し、130万回線に影響があったとされている（ケータイWatch）。楽天の事案について寺田稔総務大臣は「重大な事故」との認識を示したと報じられている（ケータイWatch）。相次ぐ回線障害について「重要なインフラである通信サービスを提供する責任を十分に認識し、確実かつ安定的な提供の確保についてしっかりと取り組む必要がある」とも述べている。

　偶然とはいえ、これほどまでに繰り返される回線障害にあたり、バラ色のスマートシティやIoTなどのユースケースだけでなく、リスクやその回避策についてもより検討すべきだろう。

5. アップル新製品のまとめ

　日本時間9月8日早朝にアップルはiPhoneの新モデルの発表を行った。

　iPhone 14シリーズ、AirPods Pro、Apple Watch Ultraなどがその主な製品群である。iPhoneについては基本的な形状には大きな変化はない。カメラ性能の向上、物理SIMの廃止、そして、緊急時に携帯電話の通常の電波が届かないエリアにおける衛星通信を使ったSOS機能の追加などが特徴的だ。なお、衛星通信を使った緊急時の機能は当初、北米でのみ開始される。処理速度については発売後にいろいろな媒体でベンチマークテストの結果などを報じるだろう。

　また、iOSの新版バージョンとなるiOS 16は日本時間の9月13日に提供開始される。