イベントレポート

IFA 2019

Wi-Fi 6対応製品がIFA 2019で続々登場

メッシュWi-FiルーターなどNETGEARとTP-Linkが展示

 NETGEARとTP-Linkは、9月6日(現地時間)よりドイツ・ベルリンで開催された家電見本市「IFA 2019」に合わせて、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)対応のメッシュWi-Fiルーターなどの新製品を発表、会場ブースで展示を行っていた。

NETGEAR

 NETGEARは、同社が展開しているメッシュWi-Fiルーター「Orbi」シリーズの新モデルとして、シリーズ初のWi-Fi 6対応モデルを発表した。

シリーズ初のWi-Fi 6対応メッシュ「Orbi WiFi 6 System AX6000」

 発表されたのは、メッシュWi-Fiルーター(親機)の「Orbi Router RBR850」と、サテライト(子機)として利用する「Orbi Satellite RBS850」がセットになった「Orbi WiFi 6 System AX6000(RBK852)」だ。北米では予約が開始されており、2019年10月28日より699.99ドルで販売を予定している。欧州や日本での発売については、現時点では未定とのことだ。

Orbiシリーズ初のWI-Fi 6対応モデル「Orbi WiFi 6 System AX6000 (RBK852)」
こちらが親機となる「Orbi Router RBR850」。サイズはなかなかの大きさだが、ルーターとは思えないデザインでリビングルームにも設置しやすい

 親機、子機ともに従来モデルに近いデザインを採用しており、外観からは親機と子機がどちらか、ほぼ見分けが付かない。サイズは190.5×71.1×254mm(幅×奥行×高さ)、重量は約1.3kgとやや大きく重い。しかし、アンテナレスで、Wi-Fiルーターとは思えないスタイリッシュなデザインを採用するのは従来モデル同様で、リビングルームなどにも気兼ねなく設置できそうだ。

親機の側面
親機の背面

 Wi-Fiの仕様は、フロントホール用の2.4GHz帯×1と5GHz帯×1、親機と子機の間を接続するバックホール用の5GHz帯×1のトライバンド仕様となっている。最大通信速度は、フロントホール用の2.4GHz帯が1200Mbps、5GHz帯が2400Mbpsで、バックホール用の5GHz帯は1200Mbps。

 親機、子機ともに8本のアンテナを内蔵。また、CPUは2.2GHz動作のクアッドコアで、1GBのメモリと512MBのNANDフラッシュメモリも搭載する。

2.5GBASE-T対応のWANポートと、ギガビット対応のLANポートを4ポート備える。また、WANポートとLANポート1つを束ねるポートアグリゲーション機能もサポート

 有線ポートは、親機が2.5GBASE-T対応のWAN×1ポート、ギガビット対応のLAN×4ポート、子機にはギガビット対応のLAN×4ポートが用意される。また、WANとLANのポートをまとめて利用するポートアグリゲーション機能もサポートしており、さらなる高速通信も可能となっている。

こちらは子機の「Orbi Satellite RBS850」。外観やサイズは親機とほとんど同じだ
子機の側面
子機の背面
子機はギガビット対応のLANポートを4ポート用意する

 このほか、スマートフォンアプリ「Orbi」でルーターの設定やメッシュWi-Fiネットワークの構築などが行えたり、Amazon AlexaとGoogle Assistantに対応し、音声でのコントロールも可能となっている。

Wi-Fi 6対応の中継器「Nighthawk AX8」

Wi-Fi 6対応の中継器「Nighthawk AX8」。NighthawkシリーズのWi-Fiルーターと組み合わせてメッシュWi-Fiネットワークの構築にも対応している

 NETGEARは、Wi-Fi 6対応の中継器「Nighthawk AX8」も発表し、ブースで展示した。こちらはNETGEARの高性能ルーター「Nighthawk」シリーズに属する製品で、Wi-Fiエリアを手軽に拡大できるとされる。北米では10月28日より249.99ドルでの販売を予定。欧州や日本での発売は未定だ。

 メッシュWi-Fi機能もサポートしており、Nighthawkシリーズと組み合わせて利用することで、メッシュWi-Fiネットワークの構築も可能だ。

 Wi-Fiの仕様は、2.4GHz帯×1、5GHz帯×1のデュアルバンド。通信速度は2.4GHz帯が最大1200Mbps、5GHz帯が最大4800Mbps。ギガビット対応の有線LAN×4ポートも備える。サイズは106×197×279mm(幅×奥行×高さ)、重量は0.86kg。

背面
ギガビット対応のLANポートを4ポート備える

TP-Link

 TP-Linkも、IFA 2019開催に合わせてWi-Fi 6対応ルーターやメッシュWi-Fiルーターなどの新製品を発表し、ブースに展示した。

Intel「Wi-Fi 6 Gig+」サポートのWi-Fi 6対応ルーター「Archer AX50」

 Wi-Fi 6対応ルーターの新モデルは、IntelのWi-Fi 6対応チップセットを採用した「Archer AX50」。Intel提唱の「Wi-Fi 6 Gig+」をサポートする点が特徴だ。2.4GHz帯×1、5GHz帯×1のデュアルバンド仕様で、通信速度は2.4GHz帯が最大574Mbps、5GHz帯が最大2402Mbps。

 ボディは薄型の横置きタイプで、背面に4本の大型アンテナを用意。また、背面にはWAN×1ポート、LAN×4ポートが用意され、いずれもギガビット対応となる。発売時期や価格は未定だ。

TP-LinkのWi-Fi 6対応ルーター「Acher AX50」。薄型の横置きボディで、背面に4本の大型アンテナを搭載
背面。ギガビット対応のWAN×1、LAN×4の各ポートを備える

Wi-Fi 6対応メッシュの新モデル「Deco X60」「Deco X20」

 Wi-Fi 6に対応するメッシュWi-Fiの新モデルとしては、「Deco X60」と「Deco X20」の2モデルを展示した。

 Deco X60は、2.4GHz帯×1、5GHz帯×1のデュアルバンド仕様で、通信速度は2.4GHz帯が最大575Mbps、5GHz帯が最大2402Mbps。円筒形の比較的コンパクトなボディで、どこにでも気軽に設置できる。背面にはギガビット対応のWANポートとLANポートを用意する。

Wi-Fi 6対応メッシュWi-Fiルーター「Deco X60」
円筒形のコンパクトボディで、設置場所を選ばない
本体上部
背面にギガビット対応のWAN×1、LAN×1の各ポートを用意

 Deco X20は、Deco X60の下位に位置付けられるエントリーモデル。こちらも2.4GHz帯×1、5GHz帯×1のデュアルバンド仕様だが、通信速度は2.4GHz帯が最大575Mbps、5GHz帯が最大1200Mbpsとなる。外観はDeco X60同等のコンパクトな円筒形で、こちらも背面にギガビット対応のWANポートとLANポートを用意している。

 これらDeco X60およびDeco X20も発売時期や価格は未定だ。

こちらはWi-Fi 6対応メッシュWi-Fiルーターの下位モデル「Deco X20」
Deco X60と同等のコンパクトな円筒形ボディを採用
本体上部
こちらも背面にギガビット対応のWAN×1、LAN×1の各ポートを用意する

「TP-Link OneMesh」にも対応するWi-Fi 6中継器「RE505X」

Wi-Fi 6対応の中継器「RE505X」。「TP-Link OneMesh」にも対応する

 「RE505X」は、コンセント直挿しタイプのWi-Fi 6対応中継器だ。詳しい仕様は非公開となっているが、通信速度は最大1.5Gbpsに達するという。また、TP-LinkのメッシュWi-Fiネットワーク構築機能「TP-Link OneMesh」にも対応するとのことだ。こちらも発売時期や価格は未定。

背面に電源プラグがあり、コンセントに直接挿して利用する
左側面にLANポートを用意

Wi-Fi 6対応PCI Express増設カード「Archer TX3000E」

 「Archer TX3000E」は、デスクトップPCのPCI Expressスロットに取り付けて利用するWi-Fi 6対応増設カードだ。IntelのWi-Fi 6対応チップセットを利用しており、通信速度は2.4GHz帯が最大574Mbps、5GHz帯が最大2402Mbpsとなる。

 カードのブラケット部には2つのアンテナ端子が用意され、付属の外付けアンテナユニットを接続して利用する。同じく発売時期や価格は未定だ。

PCI Expressスロットに取り付けて利用するWi-Fi 6対応の増設カード「Archer TX3000E」
利用時には、付属の外付けアンテナをブラケット部のコネクタに接続して利用する