イベントレポート
COMPUTEX TAIPEI 2019
“Wi-Fi 6”こと11axがいよいよ普及へ? ノートPCやマザーボードが多数登場
2019年6月3日 12:13
最新規格として注目を集めているのが“Wi-Fi 6”ことIEEE 802.11ax。日本でも2018年12月に発売されたASUSのWi-Fi 6対応ルーター「RT-AX88U」を皮切りに、すでに複数のWi-Fi 6対応ルーターが発売されており、徐々に注目を集め始めている。
そういった中、5月28日から6月1日の期間に台湾・台北で開催された「COMPUTEX TAIPEI 2019」でも、ノートPCやマザーボードなど、多数のWi-Fi 6対応製品が登場した。
ASUSがWi-Fi 6と2.5GbE LAN対応のメッシュルーターやゲーミングルーターを展示
主な動きを紹介すると、まず、日本でいち早くWi-Fi 6対応ルーターを発売したASUSは、Wi-Fi 6対応メッシュルーターの新モデル「AiMesh AX6600」を発表。5GHz帯×2、2.4GHz帯×1のトライバンドに対応するとともに、マザーボードなどでの対応が進む2.5GBASE-T対応のWANポートも用意。アンテナを本体に内蔵することで、小型化しつつデザイン性も向上させている。
このほかASUSでは、国内発売されたばかりのゲーミングWi-Fiルーター「GT-AX11000」も展示していた。
Intel、最大2402Mbpsの「Wi-Fi 6 Gig+」を第10世代Coreシリーズに実装エレコムが対応チップ搭載ルーターを展示
Intelは、COMPUTEX TAIPEI 2019に合わせて「第10世代Coreプロセッサー」を発表するとともに、「IEEE 802.11ax Draft 2.0」と呼ばれる拡張仕様を先取りし、最大2402Mbpsの速度を誇る「Wi-Fi 6 Gig+」を第10世代Coreプロセッサーで実現すると発表。
さらに、エレコムがIntelのWi-Fi 6 Gig+対応チップ「Intel Home Wi-Fi Chipset WAV600」を採用したWi-Fi 6対応ルーター「WRC-X3000GS」を2019年秋以降に発売すると発表した。これを受け、今後はほかの国内メーカーも、Wi-Fi 6対応製品の投入を続々発表することになるだろう。
“Wi-Fi 6”対応ノートPCやマザーボードも多数登場
また、これまでの「Wi-Fi 6対応」はルーターが先行していたが、今回のCOMPUTEXでは多数のWi-Fi 6対応子機が発表された。
その多くはノートPCで、ASUS、GIGABYTE、MSI、Dellが搭載製品を発表。ノートPC以外でも、ZOTACが小型PC「ZBOX」シリーズでWi-Fi 6対応の新モデルを展示。マザーボードでもASUS、GIGABYTE、MSI、ASRockといった大手メーカーが、Wi-Fi 6対応モデルを多数発表していた。
日本国内では、世界初のWi-Fi 6対応スマートフォンとなるSamsung「Galaxy S10/S10+」が5月23日に発売されており、いよいよルーターからクライアントまでWi-Fi 6対応製品が利用可能になる。
製品の選択肢はまだそれほど多いわけではないが、今年後半以降には、COMPUTEX TAIPEI 2019で発表されたWi-Fi 6対応ルーターや、Wi-Fi 6対応のノートPCやデスクトップPCが、続々市場へ登場することになる。さらに、現在は未発表だが、2018年秋から冬にかけて登場するであろう、ノートPCを中心とした第10世代Coreプロセッサー採用PCの多くがWi-Fi 6対応を果たしてくるはずだ。そのため、今後Wi-Fi 6への注目度が大きく高まることは必至だろう。
以下、COMPUTEX 2019会場で見つけた主なWi-Fi 6対応製品を紹介しよう。