イベントレポート

日経クロステックNEXT 東京 2023

インテルが語る「AIの民主化」、 新命令「AMX」やAIエンジン搭載で画像生成AIも「CPUだけ」で実現可能に

「日経クロステックNEXT 東京 2023」で語られたAI時代の製品戦略

「日経クロステックNEXT 東京 2023」で開催された「インテルが仕掛ける「AIの民主化」/AI化を加速する製品戦略とは?」

 都内で開催されたイベント「日経クロステックNEXT 東京 2023」において、講演「インテルが仕掛ける『AIの民主化』/AI化を加速する製品戦略とは?」が行われた。

 インテルの執行役員 技術本部長の町田奈穂氏が、日経BP 総合研究所 上席研究員の渡辺享靖氏の質問に答える形式で、AIに関するインテルの製品戦略について語った。

インテル株式会社 執行役員 技術本部長の町田奈穂氏。手に持っているのは「Intel 7」というプロセスで作った第4世代のウェハ
株式会社 日経BP 総合研究所 上席研究員の渡辺享靖氏

 講演タイトルにある「AIの民主化」のアナロジーとして、町田氏は、かつてコンピュータは大きく高価で誰にも使えるものではなかったことを挙げる。それに対してインテルのCPUをはじめ、業界全体で標準化した結果、誰にでも使えるようになったというわけだ。

 同様に、AIにおいても現在、学習のための大規模リソースを得ることができるのが大手ハイパースケーラーということが起きていると町田氏は言う。そこでインテルは、半導体や、ソフトウェア開発環境、AI人材を、クラウドからオンプレミス、あるいはエッジまで提供して「AI Everywhere」を目指していると氏は語った。

 具体的には、クライアント向けには12月発売予定の第14世代Intel CoreプロセッサーでAIエンジンNPUを搭載。また、サーバー向けの第4世代 Intel Xeonスケーラブル・プロセッサーで新しい行列演算命令AMXを搭載した。

 これにより、クラウドで使うか外付けGPUを追加して使うことが多い画像生成AIも、PCのCPUだけで実現できるようになり、AIがクリエイティブな仕事を支援する、と町田氏は説明。「シェアの高いインテルのCPUにAI機能を搭載することでAIの民主化を実現する」と語った。

 なお、「日経クロステックNEXT 東京 2023」の展示会にはインテルのブースも出展。パートナー各社によるサーバー製品やソリューションが展示された。

インテルの展示ブース
vProやXeonといった製品、ソリューションが展示されていた