国内企業SaaS市場は拡大傾向、次年度は28.7%が予算増加見込み


SaaS製品別の利用率と認知度

 インプレスR&Dは31日、インターネットを通してさまざまなアプリケーションを提供するSaaSについて、国内企業の利用実態をまとめた「SaaS利用動向調査報告書2009秋」を発売した。価格はPDF版が6万900円、PDFと冊子のセット版が7万1400円。

 調査報告書は、株式会社インプレスビジネスメディアが発行している企業情報システム専門誌「IT Learders」の読者の中から約1万7000人にアンケートを依頼し、1388人(1010社)から有効回答を得てまとめたもの。

 調査結果によれば、代表的なSaaS製品の利用率では、「Salesforce CRM」が8.6%で最も多く利用されており、以下は「Google Apps Premier Edition」(3.5%)、「サイボウズ Office 8 for SaaS」(2.7%)と続いた。

 認知度が最も高かったのは「サイボウズ Office 8 for SaaS」で77.5%。2位は「Salesforce CRM」と「Google Apps Premier Edition」が76.5%で並び、これら3製品が利用率、認知度ともに高かった。

 また、利用者にSaaSの満足点を聞いたところ、「早いシステム立ち上げが実現出来た」が40.7%で最も高く、次いで「初期コストが低かった」が34.4%、「トータルコストが低かった」が25.6%となった。

 次年度のSaaS予算の増減については、「100%(今年度と同じ)」が26.0%で最も多かったが、増加を見込んでいる企業は28.7%、反対に減少を見込んでいる企業は7.1%にとどまり、インプレスR&Dでは「全体的には市場は拡大へ向かっている」と分析している。


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(増田 覚)

2009/8/31 14:02