IEEE、ホワイトスペース利用の新標準規格を公開、半径100kmで最大22Mbps


 電気電子分野の学会であるIEEEは27日、「IEEE 802.22」標準規格を公開した。

 この規格に関する情報は、IEEE 802.22ワーキンググループのウェブサイトで見ることができ、規格書はIEEE Standards Storeにて購入できる。

 IEEE 802.22は、WRAN(Wireless Regional Area Network)のためのもので、アナログテレビで使用されていたVHS/UHF帯を使用し、半径100km圏内で最大22Mbpsの通信を可能にする。使用されているテレビチャンネルの間の隙間、いわゆるホワイトスペースを使用することになる。米国では連邦通信委員会が、このホワイトスペースを現在のWi-Fiのように無免許で利用するよう許可している。標準規格が公開されたことにより、メーカーが通信機器の開発に本格的に着手し、安価に広範囲で高速通信が行えるようになることが期待されている。

 この通信技術の特徴から、人口密度の低い郊外地域や、テレビチャンネル数が少なく空き周波数帯の多い発展途上国などで、低コストのブロードバンドを提供できる可能性もある。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2011/7/28 11:14