TVでネット接続利用は16%、「スマートTV」認知度は2割にとどまる


 株式会社MM総研は18日、インターネット接続によって動画視聴やビデオオンデマンド、SNSなどのサービスが利用できる「スマートテレビ」の利用実態調査の結果を公表した。調査は9月14日から20日まで、テレビ保有者1500人を対象に実施したもの。

 それによれば、テレビにネット接続機能があり、利用したことがあると答えた人は16.7%。一方、ネット接続機能はあるが、利用したことがないという人は48.9%、ネット接続機能がないという人は21.2%、その他・わからないという人は13.2%だった。

 ネット接続機能があると答えた人の合計は65.6%と全体の約3分の2に上ったが、ネット接続機能がありながらも利用経験がない人が半数を占めていた。MM総研は「現時点ではテレビによるインターネット利用は進んでいないことが明らか」とコメントしている。

 テレビでネット接続したことがあると答えた250人が利用していた機能やサービスでは、検索(情報収集・調べもの)が46.4%と最も多く、以下は動画視聴・ビデオオンデマンド(映画・音楽コンテンツなど)が44.0%、オンラインショッピングが10.0%と続いた。

 スマートテレビという言葉については、「概ね理解している」と答えた人は3.9%、「なんとなく知っている」は16.9%で、認知度は2割にとどまった。「言葉を見たり・聞いたりした程度」は29.3%、「知らない・分からない」は49.9%。

 また、スマートテレビの概要を説明した上で購入意向を尋ねたところ、「購入したい」は2.3%、「購入を検討したい」は10.1%、「興味があるがわからない」は41.7%で、過半数が購入の可能性を示した。「購入したくない」は45.1%だった。

 MM総研によれば、3月末時点でのスマートテレビの利用台数は2011年で27万台、2012年で52万台と推移。2013年で143万台、2014年で261万台、2015年で415万台、2016年で610万台に達すると予測している。

 また、ネット接続機能のみを有する「インターネットテレビ」は2011年で722万台、2012年で864万台に上り、2013年は1022万台、2014年は1197万台、2015年は1398万台、2016年は1623万台になると見ている。


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(増田 覚)

2012/10/19 06:00